雲上ブログ〜謎ときどきボドゲ〜

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クロスレビューに関してアレコレ

 レビューサイトを見ていると、たまに十点満点や百点満点で、評価を行っているサイトがあります。そういったサイトを見て回っていると、中にはある一定の点数以上しかつけない方がいます。例えば十点満点だったら、最低点が七点だったりするのです。「六点以下いらないじゃん。五点満点でよくね?」と思わず、突っ込みたくなります。
 平均点……ではないですね、標準偏差、と言うのでしょうか? 秋山はそういった統計用語にうといので正確ではないですが、具体例を出せば、
「十点のレビューが一つあれば、一点のレビューが九つある」
 こういう点数付けが理想だと考えています。つまり、点数でピラミッドの形が作れたときがベストではないか、と。
 参考までに秋山が昨年の六月から半年間に書いたブックレビューで統計を取ってみました。

■秋山真琴ブックレビュー
合計177 五点1 四点2 三点12 二点17 一点50 零点95
(5*1+4*2+3*12+2*17+1*50+0*95)/177=0.75

……どうでしょうか。や、どうでしょうかと言うか、自分は統計のとの字も知らないので、数字を出したところでその意味なんざ知りませんが(無責任)。ただ、フィーリングで二点と四点がもう少し必要だとは思います。


 次に、元さん主催の「クロスレビュ mix deepest」で色々、見てみました。以下、そのデータ。

■第1回 今野緒雪マリア様がみてるコバルト文庫
3,45566,7777788,9
人数14 合計89 最高9 最低3 平均6.4
■第2回 石持浅海 『月の扉』 光文社カッパノベルス
1,44456,7888,9999
人数14 合計91 最高9 最低1 平均 6.5
■第3回 飛鳥部勝則 『砂漠の薔薇』 光文社文庫
44,566,77779,10
人数11 合計72 最高10 最低4 平均6.5
■第4回 浅暮三文 『ダブ(エ)ストン街道』 講談社文庫
5,6778888,99,101010
人数13 合計105 最高10 最低5 平均8.1
■第5回 柏葉幸子霧のむこうのふしぎな町講談社文庫
4,566666,7888,9
人数12 合計79 最高9 最低4 平均6.6

 注目すべきは“平均点”……ではないでしょうか? この指摘は以前にも雲上回廊で行いましたが、第四回の『ダブ』を除けば、すべて平均点が6.5前後に位置しています。最高点に10が出ていようが、最低点に1が出ていようが、予定調和的に平均は6.5前後を離れて動かない。ここらへん、何か感じますよね。神の見えざる手、みたいな。フレミングの左手、みたいな。レフトアーム・スピーキング、みたいな。そして『ダブ』だけがその何者かの支配から迷い出でて抜け出してしまった、みたいな(上手い!!*1)。
 まあ、そんなことよりも、個人的に「いいな」と思ったのは、点が全域に渡り有効活用されているということ。前述のとおり、ひとりでやる分には五点満点で充分だと思うのですが、比較的大人数が参加するクロスレビューならば、十点満点の方が相応しいでしょう。ここらへんの要素が、クロスレビューを有意義的なものにしていると思います。


 クロスレビューつながりで、「もえたん 萌える探偵小説」クロスレビューリレー:読書書評Wikkiを紹介しておきましょう。
 書評Wikkiは、ひとつの作品に関して、少しでも多くの書評が読みたいときは便利ですね。ミステリだけでなく、ライトノベルも幾つか登録されているのが良いです。個人的にミステリのレビューサイトは多いのですが、ライトノベルのそれは少なめなので、自薦だろうと他薦だろうと、じゃんじゃん登録していって欲しいところ。登録が増えれば、その分、使い勝手がよくなるし、そうなれば利用者も増え、登録された側も喜ぶし、利用者も喜ぶし――と、回し者めいたことを言ってみる。
 クロスレビュと言えば、文字制限があることがネックになっているのではないかと思います。しかし、号令をかけてやるとなれば、上限を課す必要も下限を課す必要もあるので、どうしようもないのかもしれません。その点を上手く回避しているのが、はてなを経由して連動するクロスレビューリレー:読書。着眼点は素晴らしいと思うのですが、どうにも暗礁に乗り上げている模様。頑張ってください。
 点数だけで評価するというのも、ありな方法でしょう。結構、前ですが百冊のミステリを集めて「既読未読/本格ミステリか否か」のアンケートを取る企画がありました。これを真似て、清涼院流水の著作をして「大説か否か」のアンケートを取って見るとか(挑戦的だー!)。――まあ、流水大説は半分冗談*2としても、作品を集めて点数だけで評価するという企画には、慎重さが求められますね。うかつにやると、ただの傲岸不遜になってしまう。
 では、こんな感じで終わります。クロスレビューに限らず、「読者参加物!!」というような具合のものは、好きな人間なので、何かしら企画を立てたり、人数足りなかったりしたら誘ってください。よろ。

*1:自画自賛

*2:半分本気

ウッドストック1979、ファウストの方向性

 紅蓮魔さん(id:gurenma)とこ。先日の「ライトノベルが分冊どーのこーの」の続き。
 講談社から出ているミステリで分冊と言えば、清涼院流水の『コズミックジョーカー清涼IN流水』は外せないでしょう。『サイコロジカル』『虹北恭介』と異なり、ストーリィ的にも表紙イラスト的にも、分冊することによって意味が生じ、特に表紙イラストは読者の購入意欲を著しく高めていると思われます。