雲上四季

本と涙と謎解きと、愛しさと切なさとボードゲームと

GOSICK2 その罪は名もなき

 外出許可がなければ学園から一歩も出られないヴィクトリカ。彼女に好意を持っている留学生の九城一弥は、退屈を払拭する謎を求めるヴィクトリカに、ある新聞の記事を見せた。その晩、学園を脱け出そうとしているヴィクトリカを見つけた一弥は彼女を止めようとするか、強引な彼女に引きずられ山奥の村にまで連れて行かれてしまう。外界から閉鎖された、その孤独な村では、ある祭が執り行なわれようとしていた。
 前作と比較してサスペンス的な要素は少なくなっているが、萌えとミステリは大きく上昇している。特に〈名もなき村〉の正体は、ミステリ的な定番で期待通りに決めてくれて大いに満足した。ストーリィ的な前進もあったし、一作目が楽しめれば二作目も期待できる作品だと思う。またイラストも特筆したい。ゴシックファッションや長髪から背景まで、緻密な描きこみは、ストーリィを盛り上げるのに一役も二役も買っている。(富士見ミステリー文庫