雲上四季

本と涙と謎解きと、愛しさと切なさとボードゲームと

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鏡像の敵 (短篇集 ハヤカワ文庫 JA (810))

鏡像の敵 (短篇集 ハヤカワ文庫 JA (810))

 1980年代後半、主にSFマガジンに掲載された短編を集めた短編集。いずれも15年以上も前に書かれたもの。読んでいて少し思ったのは、ミステリと違ってSFには新しいも古いもないのかもしれない。新本格を読んでしまったものが本格を読めなくなってしまったり、本格を読んでしまったものが古典を読めなくなってしまうようなことが、SFにはないような気がする。収録作で一番、気に入ったのは「渇眠」。『ジョジョの奇妙な冒険』の第6部が好きな人は是非。
 最後に人から受けて気付いた指摘をひとつ。本書の表紙を担当しているのは、『神様のパズル』や『ECCO』などのイラストを手掛けたD.K。編集部はきっと神林長平を萌え萌えなイラストでパッケージしようとしたのだろう。