雲上四季

本と涙と謎解きと、愛しさと切なさとボードゲームと

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修羅場

修羅場

 しかし、曲としては三曲目の『落日』の方が圧倒的にいいだろう。落ち着いたテンポとスローな曲調で始まって「まさかこの穏やかな雰囲気を甲高い声でぶち壊しはしないだろうな」と思っていると、椎名林檎の実に声を抑えた控え目な歌いが始まって。震えた。彼女を支えるピアノの音色も最高。
 そもそも秋山は夕焼けや星空、夜明け、真昼の月……といった空に関係する諸々が大好きで大好きで堪らないのだ。「丁度太陽が去っただけだろう」なんて詩的な科白、一体どれだけの日没を見送ったら口に出来るようになるのだろう。