雲上四季

本と涙と謎解きと、愛しさと切なさとボードゲームと

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アリスの不思議なお店

アリスの不思議なお店

 こーれーは、素晴らしい!!
 絵本として秋山が考えている、ふたつの重大な要素を備えているのがとても好印象。
 ふたつの要素とは「親から子へ、物語るのに向いている」「字の分からない子どもが、絵を見るだけでも楽しめる」である。画家にして絵本作家である著者が、娘の誕生日プレゼントのために作ったのだが、評判になり出版、ボローニャ国際児童書展ラガッツイ賞を受賞したという作品。夢のカタログと宣伝されており、その名の通り、空想の雑貨が紙面に展示されているのだ。文字を追わずにイラストを見ているだけで楽しい。挿画ひとつで物語が頭の中に浮かんでくる。
 本を読むことは、本に書かれている文章を読んで、その文章によって著者が綴った物語を、頭の中で再構築することだと秋山は考えているが、それを本書はイラストでやってのけている。受動的に読書している人間には難易度が高いかもしれないが、そうでない人にはうってつけだろう。素晴らしかった。