雲上四季

本と涙と謎解きと、愛しさと切なさとボードゲームと

947『インディゴの夜 チョコレートビースト』

インディゴの夜 チョコレートビースト (ミステリ・フロンティア)

インディゴの夜 チョコレートビースト (ミステリ・フロンティア)

 シリーズ二作目。四編の短編からなる、連作短編。
 前作を読んだときには目新しさもあって面白く感じたが、本書はかなり薄くなっているように感じた。ファッションやナンパ、渋谷やホストという、『インディゴの夜』でしか読めないガジェットがだいぶ隠れ、代わりに構造や展開に冴えが生まれ、よりキャラクタ小説化しているように思えた。ミステリ的な視点からすれば「返報者」、キャラクタ的な視点からすれば「真夜中のダーリン」がそれぞれ面白かったが、秋山としては表題作になっている「チョコレートビースト」が断然、面白かった。何故って、主人公が一瞬だけ見たタトゥーをヒントに探偵活動をするのだ。タトゥーに詳しいホストを使い、怪しげな彫師を訪ね、そこから真犯人に至る。これこそが『インディゴの夜』ワールドの醍醐味ではないかと思う。
 まあ、内容はともあれ、とりあえずドラマ化希望と誰かにお願いしてみる。