雲上四季

本と涙と謎解きと、愛しさと切なさとボードゲームと

972『殺意は必ず三度ある』

殺意は必ず三度ある (ジョイ・ノベルス)

殺意は必ず三度ある (ジョイ・ノベルス)

 鯉ヶ窪学園シリーズ第二弾、前作『学ばない探偵たちの学園』は未読。昨年『館島』や『交換殺人には向かない夜』でミステリ界を震わせた、東川篤哉の新刊ということで読んでみた。
 それほど面白くないと聞いていたので、期待せずに読み進めてみたら、確かにいつもの浮いたギャグに、清涼院流水なみのこじつけでどうしたものかと思っていたが、解決編に差し掛かると「いやいや、面白いじゃん」と目を剥いた。そう、面白かった。トリックは冴えているし、その見せ方も上手い。作品全体を野球に重ね合わせ、あの試合が終わってしまったときの、なんだか物悲しい感じまで表現できるのだ。うん、面白かった。