雲上ブログ〜謎ときどきボドゲ〜

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1100『絡新婦の理 一』

分冊文庫版 絡新婦の理(一) (講談社文庫)

分冊文庫版 絡新婦の理(一) (講談社文庫)

 九年ぶりに再読。京極堂シリーズの五作目。
 読みながら、中学一年生だった頃の自分が何に興味を抱いていたか思い出した。異性だ。
「女子中学生は何を考えて生きているのだろう」果たして京極夏彦を読むことで、そんなことが分かるかどうかは不明だが、当時はそういうことを考えながら読んでいたような気がしないでもない。後は日本における男女の差。中学生までを海外として暮らしてきた身としては、子どもだったのもあるかもしれないが男女の差というのは殆ど感じておらず、帰国してから初めて男尊女卑であるとか、そういう概念について考えている人間が、現代に現実に存在することに驚愕した。そういった意味で当時は非常に面白く読んだように思うのだが、再読してみると、何だか『魍魎の匣』や『鉄鼠の檻』と比べると難易度が下げられているなあ、と感じた。