雲上四季

本と涙と謎解きと、愛しさと切なさとボードゲームと

5年の沈黙を経て石崎幸二、本格を携えて再登場

首鳴き鬼の島 (ミステリ・フロンティア)

首鳴き鬼の島 (ミステリ・フロンティア)

 密室本『袋綴じ事件』を最後に沈黙していた石崎幸二の久々の新作『首鳴き鬼の島』。真っ当な本格ミステリと聞き及んでいたので覚悟を決めて読み始めたところ、予想以上に本格していて心が躍った。作風や文体はやや読みにくいものだが、この見立て殺人と○○○○○トリックの組み合わせは斬新。以下、感想抜粋。全文はこちら

 絶海の孤島というクローズド・サークルそして、首鳴き鬼伝説になぞらえた見立て殺人。これまでの作風および作品の傾向からは、想像もつかない本格っぷりで驚嘆した

 以下、この本を読んだ他のひとの感想。

 レーベルが変わろーが、久々の新作だろーが、主人公のキャラ造詣はどこをどーみても石崎キャラとゆーしかないキャラであり、「これぞ石崎氏の持ち味よ」と安心して読み進めることができましたよ。(つーか連続見立て殺人事件が起きているっつーのに何だこの微妙なユーモア感は)

http://d.hatena.ne.jp/NOBNOB/20070805

 孤島+見立て殺人で《○○の○○》というテーマも描かれる。 通常《本格ミステリ》とは相容れないものとされる《○○○○○》を逆手にとったどんでん返しが最大の評価ポイントであろう。

http://d.hatena.ne.jp/kirisakineko/20070807

 本書は今年刊行された本格作品の中でも、本格ミステリの次の姿に相当近いところまで行っていると僕は考える。島田荘司が21世紀本格を目指すべきだ、ということを評論で言っていたが、本書はその理想像にかなり近い。

http://d.hatena.ne.jp/architect/20070821

 いやこりゃ面白いおもしろい。古典的トリックの現代的再生というだけでなく、トリック解明における陰と陽の反転の鮮やかさ、という点においても、例えば三津田信三『首無の如き祟るもの』に十分に比肩しうる。

http://d.hatena.ne.jp/poppokobato/20070920

 僕個人としては、島田荘司の21世紀本格における最新科学とは違った意味で、この作品は科学との関わり方における本格の可能性を示したのではないかと思う。

http://d.hatena.ne.jp/tomariryuka/20070928