雲上四季

本と涙と謎解きと、愛しさと切なさとボードゲームと

ライトノベル新人賞における選考委員の存在について

 上記エントリを読んで、ふと「そう言えば、ライトノベルの新人賞って冲方丁以外は知らないなあ」と思ったので、調べてみました*1

レーベル名 選考委員
電撃文庫 高畑京一郎
時雨沢恵一
佐藤竜雄
豊島雅郎氏
鈴木一智(電撃文庫編集長)
富士見ファンタジア文庫 安田均
岬兄悟
火浦功
ひかわ玲子
神坂一
富士見ファンタジア文庫編集部
月刊ドラゴンマガジン編集部
富士見ミステリー文庫 有栖川有栖
井上雅彦
竹河聖
富士見ミステリー文庫編集部
月刊ドラゴンマガジン編集部
角川スニーカー文庫 冲方丁
安井健太郎
杉崎ゆきる
でじたろう(ニトロプラス
ファミ通文庫 青柳昌行(常務取締役)
河西恵子(ファミ通文庫編集長)
ファミ通文庫編集部
MF文庫J 桑島由一
清水マリコ*2
スーパーダッシュ文庫 新井素子
中村航
高橋良輔
HJ文庫 榊一郎
五代ゆう
松岡卓(ZERO-section)
星野孝太(HJ文庫編集長)
GA文庫 なし
ガガガ文庫 ガガガ文庫編集部
ガガガ文庫部門ゲスト審査員*3
田中ロミオ

 まず「こんなにいたんだ!」ということに驚きました。
 まあ、自分の驚きはさておき、一般に選考委員の役割というのは大きく分けて3つあると思います。

・優れた作品を作家的視点や批評家的視点でもって選出する。
・秘めたちからを持つアマチュア作家を惹きつける魅力を放っている。
・実際に刊行する際に帯にコメントを寄せるなどして販売力の促進を図る。

 特に大きいのは3つ目かなと思います。新人賞の受賞作の帯にはたいてい「選考委員絶賛!」という文字が躍り、その近くに選考委員によるキャッチフレーズが列なっているようなイメージがあります。
 しかし、考えてみればライトノベルではあまり見かけませんね。帯の文句もでかでかと「大賞受賞」と書いてあるばかりで、唯一、電撃が、裏表紙側の帯に選考委員や看板作家のメッセージを載せているくらいでしょうか*4
 では、残りの2つの役割に重きが置かれているのかと言うと、そうでもなさそうです。特に2つ目。今回、各賞の選考委員一覧を作るにあたり賞を紹介しているページを見にいったのですが、そもそも新人賞の募集要項が見つけづらいですし、また募集要項に選考委員が記載されていない賞もありました。またスーパーダッシュ文庫のみ選考委員の言葉を紹介していましたが、それ以外の賞はあまり強くプッシュしているようには見えませんでした。
 ならば、1つ目の役割のみのために選考委員が設けられているのか! となるわけですが、うーん、どうなのでしょうね。分かりません*5
 ただ『人類は衰退しました』で注目を集めた田中ロミオを、選考委員に起用したガガガ文庫の動向は興味深いと思います。選考委員をどう扱うのか……と表現すると語弊がありますが、田中ロミオを選考委員に迎えたガガガ文庫がいかなる受賞作を、いかなる戦略で放つのか、期待が持たれます……って、


第3回の選考委員ってことは、刊行は再来年かよ!

*1:新人賞の正式な名前だと、どのレーベルか分かりづらいのでレーベル名を記してあります。

*2:冲方丁榊一郎が第3回で辞されたそうなので、第4回からは新たにふたり加わる可能性あり。

*3:前回は冲方丁仲俣暁生森本晃司

*4:ところで個人的には「○○絶賛」帯は効果的なのではと思います。桑島由一仲俣暁生田中ロミオが帯で絶賛していたらネット上での評判を待たずに買いますね。でも仲俣暁生ライトノベル読みには知られてないでしょうね……。

*5:と逃げを打っておきます。