雲上四季

本と涙と謎解きと、愛しさと切なさとボードゲームと

富士ミス発、創元推理着。シリーズ第3弾

砂の城の殺人 創元推理文庫

砂の城の殺人 創元推理文庫

 いままで冗長とか言ってごめんなさいと謝りたい気分でいっぱいです。谷原秋桜子による倉西美波シリーズの第3作にして、書き下ろし長編の砂の城の殺人』。たいへん面白かったです。いまにも崩れ落ちそうな廃墟=砂の城という舞台設定がたいへん秀逸でした。以下、感想抜粋。全文はこちら

 本格のエッセンスに溢れ、多数のアイデアが惜しげもなく披露されている。ここ数日、一気に『天使が開けた密室』『龍の館の秘密』とシリーズを立て続けに読んだのは、実は、シリーズ3作目の本書『砂の城の殺人』が面白そうだという予感があったから。富士見ミステリー文庫で刊行された本が、創元推理文庫から復刊されるなんてこと、よっぽどこのことだろう。これは面白いに違いないと思って手に取ったのだが、予想通り、素晴らしかった。

 以下、この本を読んだ他のひとの感想。

 ただ、逆に言うと、ミステリ者としては、むしろこう言うのを待っていた! と。
 富士ミスの頃から、伏線は丁寧だったけど、まさかこんなところから伏線を張っていくとは思わなかった! というくらい。トリックは若干大味な感じもするけど、終盤の推理合戦が良いね。うん。

http://d.hatena.ne.jp/kazutokotohito/20070311#p3

 前二作は仕掛けが非常にシンプルであったが、今回は推理合戦の精度が目に見えて向上し、トリックも複雑化する(少なくとも単純な作りではない)など、よりマニアックになった。真相の隠し方、伏線の張り方なども、相変わらずなかなかうまい。非常に堅実な本格ミステリであるといえよう。

http://d.hatena.ne.jp/Wanderer/20070324#p3

 移動する死体。密室状況。使われたトリックと犯人の誤算。素人探偵・三段構えの真相解明が実に本格ミステリしてて善き哉、善き哉。面白かった。 さらに、父捜しの解決に向けた道筋も敷かれ、シリーズ完結といってもいい形で物語が締められている。

http://d.hatena.ne.jp/kirisakineko/20070419#p1

 元来が登場人物の色付けに依存しながらも、本格ミステリというジャンルを真正面から見据えたシリーズであるだけに今作も本格の魅力をみせてくれる。クローズドサークルで起きる殺人事件を扱っているのだが、探偵役に立候補した人物たちが自説を繰り広げ、最終的に真の探偵役が――と言う推理合戦の構図がキャラの魅力もあいまって楽しい。

http://d.hatena.ne.jp/drunkershigh/20070603/1180863427

 この巻の終わり方からして、次巻では父親探しという大きな物語にも動きがあるようです。かのこ嬢に疑問点も出てきましたし、どんな話になっていくんでしょうか。LOVE寄せはあるんでしょうか。私、気に(以下略)

http://d.hatena.ne.jp/umikawauso/20070616/p2