- 作者: 谷原秋桜子,ミギー
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2007/03/10
- メディア: 文庫
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本格のエッセンスに溢れ、多数のアイデアが惜しげもなく披露されている。ここ数日、一気に『天使が開けた密室』『龍の館の秘密』とシリーズを立て続けに読んだのは、実は、シリーズ3作目の本書『砂の城の殺人』が面白そうだという予感があったから。富士見ミステリー文庫で刊行された本が、創元推理文庫から復刊されるなんてこと、よっぽどこのことだろう。これは面白いに違いないと思って手に取ったのだが、予想通り、素晴らしかった。
以下、この本を読んだ他のひとの感想。
ただ、逆に言うと、ミステリ者としては、むしろこう言うのを待っていた! と。
http://d.hatena.ne.jp/kazutokotohito/20070311#p3
富士ミスの頃から、伏線は丁寧だったけど、まさかこんなところから伏線を張っていくとは思わなかった! というくらい。トリックは若干大味な感じもするけど、終盤の推理合戦が良いね。うん。
前二作は仕掛けが非常にシンプルであったが、今回は推理合戦の精度が目に見えて向上し、トリックも複雑化する(少なくとも単純な作りではない)など、よりマニアックになった。真相の隠し方、伏線の張り方なども、相変わらずなかなかうまい。非常に堅実な本格ミステリであるといえよう。
http://d.hatena.ne.jp/Wanderer/20070324#p3
移動する死体。密室状況。使われたトリックと犯人の誤算。素人探偵・三段構えの真相解明が実に本格ミステリしてて善き哉、善き哉。面白かった。 さらに、父捜しの解決に向けた道筋も敷かれ、シリーズ完結といってもいい形で物語が締められている。
http://d.hatena.ne.jp/kirisakineko/20070419#p1
元来が登場人物の色付けに依存しながらも、本格ミステリというジャンルを真正面から見据えたシリーズであるだけに今作も本格の魅力をみせてくれる。クローズドサークルで起きる殺人事件を扱っているのだが、探偵役に立候補した人物たちが自説を繰り広げ、最終的に真の探偵役が――と言う推理合戦の構図がキャラの魅力もあいまって楽しい。
http://d.hatena.ne.jp/drunkershigh/20070603/1180863427
この巻の終わり方からして、次巻では父親探しという大きな物語にも動きがあるようです。かのこ嬢に疑問点も出てきましたし、どんな話になっていくんでしょうか。LOVE寄せはあるんでしょうか。私、気に(以下略)
http://d.hatena.ne.jp/umikawauso/20070616/p2