雲上ブログ〜謎ときどきボドゲ〜

オススメの謎解き&ボードゲーム&マーダーミステリーを紹介しています

せっき〜宅ゲーム会20110326

 今日はリッパーさんがボドゲよりカラオケを優先され、じゃあ、目黒に行こうか渋谷に行こうか、それとも家で昼間っからウィスキー飲みつつ本でも読もうか迷っていたら、あゆ屋のなかのひとに誘われて遊んできました。
 お邪魔させて頂いたのは、せっき〜さんという、あゆさんのお知り合い。が、お会いしてから、どうやら1年以上前にFollowし合っていた様子で、しかし、どういったキッカケでFollowし始めたのか、まったく思い出せないのでした。関係ない話ですが、最近、そういうのを良く感じます。レトスさんやいわしさんは、ラ管連ボドゲオフに通うようになり知り合ったと思っていたのですが、実は人狼ったーでよく一緒の村で戦っていたり。いや、これは出自が明確だったか。閑話休題、本日の備忘録兼感想。

ファクトリーファ


 一発目は、せっき〜さん一押しの箱庭ゲー。と、思わせておいて、裏向けにされた工場タイルを片手で持ち「いっせーのーせっ」でオープンし、もう片方の手で自分が欲しいタイルを早い者勝ちで奪い取るという、ついつい正座になってしまうアクションゲーでした。初プレイ。
「いっせーのーせっ」の前に漠然と「こんなタイルがあったら欲しいなあ」と思い悩むのですが、いざタイルがめくられると思考が止まり「!?」となります。あまり迷いすぎていると、良いタイルが他の方に奪われてしまうので、最初は「えいや」で取っていたのですが、途中からは、ひとつずつ確認していって「なくはないな」と思えるものがあれば取得、に切り替えました。手を伸ばしたものの、寸前で間に合わなかったときは、けっこうショックが大きいのですが、自分が奪い取れたときは、にひひ、という気分になります。
 最終的には秋山が最も得点して1位でした。
 が、実は「自分のボードに描かれている柱を潰してはならない」というルールを聞き逃しており、実際には失格でした。ボードの裏面が上級になっているという仕掛けも面白いです。短時間でさらりと出来る良ゲーですね。

ブラフ


 名作にして定番ゲー。初プレイ。
 いやあ、見事なまでに完敗でした。リスクを省みず「とりあえず乗せてやろう」と強気に出ていたら、あっさりブラフと見抜かれ、いきなりダイスを3つほど失い瀕死。その次のターンには、残りの2つのダイスも奪われ、ほとんど楽しむ間もなく瞬間的に脱落してしまいました。
 自分の手元にあるダイスが、かなり意味を持ってくるので、脱落し始めると、もう歯止めが効かないですね。最適解を出せるプレイヤ同士が、その上でハッタリを仕掛け始めると、きっと面白いゲームになるのだろうなと予想。次回は、もう少し警戒しつつプレイしたいところです。

ロンドン


 マーティン・ワレスの昨年の新作にして名作と呼び声が高いらしい『ロンドン』。初プレイ。
 これは非常に良いゲームですね。大火事で貧困の真っ只中にあるロンドンを復興させるというのがテーマのゲームなのですが、テーマ性とプレイ感が驚くほどマッチしています。
『レース・フォー・ザ・ギャラクシー』のように、カードを自陣に配置し、プレイすることで効果を発揮させるという二段構えの構成になっていますが、ポイントは、カードをプレイすればするほど、社会にひずみが生まれて、貧困ポイントが溜まっていってしまうという点。貧困ポイントの発生を抑えるには、なるべくプレイの回数を減らすことなので、自陣に多くのカードを並べた方がいいのですが、カードを並べれば並べるほど、手元に入ってくる貧困ポイントも増えてしまうので、どこまで自陣を広げるか、何回プレイするかのバランスが大事になってきます。
 カードは1度しかプレイできない使い捨てのものや、効果は少ないけれど何度もプレイできるもの、他のカードを活かすものがあるので、どのカードを、どう布陣するかでプレイスタイルが変わってきます。また、自陣にカードを配置する代わりに、自分のコマを共有のボードに置くこともでき、陣取りの要素もあります。
 今回、秋山は鉄道王となるべく、最初のうちはカードには一切触れず、ひたすら借金をしては、自分のコマを置いて、鉄道を敷く準備を整えました。その後は、やはりカードをプレイせず、ひたすら布陣していって、中盤で溜めに溜めたカードを炸裂。ゲーム終了条件が、意外に早く到来しそうな気配を感じたので、借金返済のための資金を貯めるため、もう一度、カードをプレイしたところでゲームエンド。首尾よく切り回せたため、1位の座につくことができました。
 振り返ると借金プレイと大量布陣プレイの組み合わせがポイントですかね。ただ、かなり豪快な進め方だったので、熟練者がいれば、あっさり阻止されそうな気もします。次回は、複数回使用が可能なカードを、効率的に配備していって、何度もプレイして、堅実に勝つパターンも模索したいですね。

ゆっくりあん


『ロンドン』が重いゲームだったので、次は軽めのパーティゲームということで、これを選択。初プレイ。
 いわゆる『ブラフ』と同じタイプのゲームで、ただ『ブラフ』と違って持っている情報は自分以外の全員。マイナス5やプラス3、はたまた2倍のカードを手に取って『インディアンポーカー』のように「せーの」で額の上にかざします。後は自分以外のカードを見つつ、合計点はいくつあるかを予想していきます。
 端的に言って、実に良い出来でした。ゲームバランスを著しく崩すカードが、何枚も混入しており、それらのカードを意識すると、いきなりマイナス20の宣言から始まるケースもあれば、100を越えて尚、安全圏だったりするケースもあり予断を許しません。ブラフ系のゲームとしての完成度が抜きん出ている上、パーティゲーとしても秀逸。完璧でした。
 これは是非とも欲しいので、どこかで見つけたら購入しようと思います。

東方幽園桜宴


 ふしぎなタイトル。3秒ほど考えて「東方U.N.オーエンは彼女なのか?」と気づきました。返す返す良いタイトルですね。『あやつり人形』の東方版です。初プレイ。
 これは……、秋山はちょっと苦手ですね。コンセプトが『あやつり人形』より難易度を低く、そして派手に。であるらしいのですが、職業の能力発動のタイミングが任意ではなく手番の最初であったり、ゲーム終了条件が建物8枚ではなく6枚だったり*1、カードをドローするときは山札の上から2枚見て1枚を手元に入れるのではなく、単なる1ドローだったり。絶妙なゲームバランスを追求した『あやつり人形』と比較し、長考要因が省かれているのは嬉しくなくはないのですが、その分、プレイ感が大味になり、運が占める範囲が広がっているなと感じました。

ファクトリーマネージャー


 フリーゼの『電力会社』とよく似たパッケージの箱庭ゲー。初プレイ。
 これは、実によく出来たワーカープレイスメントですね。非常に限られたコマを、複数の用途に割いて、うまく切り回すのがポイントのゲーム。また、工場自体の空間も狭苦しいことこの上ないです。ついついリソースを有効活用したくて、技術レベルの低い機器を中盤まで使ってしまったのですが、それが致命的失敗でした。コマが足りず古い機器を破棄することも出来ず、前進するしかないので新しい機器を追加で入れていくと、古い機器が電力を食い、その電力を補うために、高い電算機を導入しなくてはならず。
 結果として、インフラを整え、好みの箱庭を創造することに注力してしまい、出来上がった*2工場を用いて、利益を生み出すというところまで辿り着くことが出来ませんでした。まさにファクトリーをマネジメントするゲームでしたとさ。
 最高に面白かったので、機会があれば、また是非プレイしたいのですが『プエルトリコ』と同じく、ボード上にタイルを並べる必要があるので、準備に手間が掛かるのが難点ですね……。

くにとりっ! 天下は萌えているか


 アークライトの新作にして『くにとりっ!』を『ドミニオン』の基本に喩えるならば、陰謀とでも呼べるような作品。単体でも遊べますし『くにとりっ!』と混ぜて遊ぶこともできます。初プレイ。
 ひと通りカードを眺めてから、そのバランスに思わず首を傾げました。どう見てもバランスブレイカーとしか思えないカードや、使いどころがまったく見いだせないカード。そんなカードばかりなのです。先に、この作品を『ドミニオン陰謀』に喩えましたが、プレイ感としては『ドミニオン錬金術』に近いかもしれません。サプライ中に何枚かアクセントとして盛り込むのが最適の『錬金術』だけでサプライを構築してみました! とでも言うような、豪快さなのです。
……と、苦言を呈するような論調ですが、個人的には、たいへん気に入りました。このイラストでなければ、今からでも『くにとりっ!』と合わせて購入して、楽しくプレイできるサプライを模索したいくらい気に入りました。
 ちなみに成績ですが、武将を2枚購入することが出来、最初に合戦を仕掛け、最終的に国を3枚と郡を数枚獲得しましたが、まさかの3位でした……あのカードさえなければ…………。

チルノのさんすうゲーム


 最後は、あゆ屋さんの定番『チルノのさんすうゲーム』。プレイするのは2回目。
 あゆさんが、夕食後に「初心者相手ならチルノのさんすうゲームで負けることはない、俺がデザイナーだからだ!」と豪語されていたので「じゃあ、やりましょうか」の一言でスタート。
 軽妙なプレイ感は相変わらず素晴らしく、重いゲームをいくつもプレイした一日の終わりには最適でした。

おわりに

 今日は初プレイが7作、全部で8作プレイ。
 前々からプレイしてみたかった『ブラフ』や『ファクトリーマネージャー』がプレイできたのは嬉しかったですし、『ロンドン』や『ゆっくりあん』といった良い作品と出会えたことも嬉しい限りです。
 ちなみに、帰宅した秋山を待ち受けていたのは人狼短期なのですが、それはまた別のお話……。

*1:全色ボーナスは6色なので、1枚でも偏った瞬間にボーナスは達成不可になります。

*2:或いは、出来上がり途中の。