雲上四季

本と涙と謎解きと、愛しさと切なさとボードゲームと

4月の読書メーター

読んだ本の数:9冊
読んだページ数:2176ページ

もやしもん(10) (イブニングKC)もやしもん(10) (イブニングKC)
海外編、という表記が親切であろう。旅先が何処か分からないというのは新鮮で、先入観を与えんとしている作者の意図が面白い。中盤以降は、黒ゴスと白ゴスの接近遭遇や、実直な直保と本邦な兄の対話など、読みどころに富んでいたように思う。個人的にはメーカーズマークのロゴが出てきた瞬間に「ウィスキー編始まった!」と狂喜したけれど、瞬間的に終わってしまって落ち込んだ。せっかく○○なのだから、もっとバーボンを! バーボンを!
読了日:04月03日 著者:石川 雅之
GOSICKVII‐ゴシック・薔薇色の人生‐ (角川文庫)GOSICKVII‐ゴシック・薔薇色の人生‐ (角川文庫)
四年ぶりの新刊、つまりは2007年に短篇集が敢行されて以来のはずだけれど、もっと昔のような気がしないでもない。それほどの懐かしみを覚えながら読み始めて驚いた。こんな文体だったかしら? 作者も「読者が忘れかけているかも」と思ってだろうか、まるで登場人物紹介と言わんばかりに、シーンをコマ切れにして、丁寧に紹介する場面を親切だなあと思うと同時に、小説的技法過ぎて不自然だなあ、とも。ヴィクトリカの可愛らしさが、なんとなく人工的で、結局、終盤まで乗れなかったけれど、解決編以降は怒涛。最終巻も楽しみ。
読了日:04月09日 著者:桜庭 一樹
戦国妖狐(6) (ブレイドコミックス)戦国妖狐(6) (ブレイドコミックス)
読み始めた瞬間に5巻を読み飛ばしていたことに気づいたものの「まあ、いいや」と読み進めて後悔。展開が王道のど真ん中を突っ走りながら、尚、最高に熱いのだ。5巻既読の状態でこれを読めたなら、どんなに幸せだったろうかと思いながら、最終章の中編以降は、もう鳥肌が止まらない。なんという悲劇、なんという悲恋。最高のタイミングで書かれる、稚拙ながらも力強い「第一部完」。そして否応なく期待を高めてくれる「第二部へ続く」。でも、これ打ち切りパターンだよなあと思っていたら、もう第二部の連載は始まっている様子。すばらしか!
読了日:04月16日 著者:水上 悟志
ごめんねツーちゃん  ‐1/14569‐ (富士見ファンタジア文庫)ごめんねツーちゃん ‐1/14569‐ (富士見ファンタジア文庫)
賛否両論のある作品で、それ故に興味を持ったのだけれど、別段、他意なく面白かった。けして華やかでない、ちょっと陰のある青春小説。富士ミスにありそうな感じ、と言えば分かりやすいだろうか。メモリーシンドロームというサヴァン症候群のようなヒロインと、物語が進むにつれて、じょじょに人格が統廃合され、語り手が恋していた人格が「黛ツバサ」の中から失われてゆくという切ない設定は、乙一を連想もさせた。中盤以降の駆け足展開は、仕方ないのは分かるけれど、やや残念。しかし、第6章の、回想が終わってからの怒涛の展開は好き。
読了日:04月17日 著者:水沢 黄平
鉄道少女漫画鉄道少女漫画
ロマンスカーはもちろん時刻表トリックの塊だし、厚木って言えば厚木駅じゃなくて本厚木駅だし、山って気分じゃないときは乗り換えれば海に出る。そんな、小田急線好きの心を掴む小ネタに富んだ恋愛物時々百合。丁寧な絵と、意外なところで発動する伏線が巧みで、実に漫画作品として完成していたように思う。中村明日美子、読んだのは初めてだけれど、他の作品にも触れてみたい。後、白泉社の楽園は、もしかしたら秋山好みの漫画が多いのかも。チェックしてみる。
読了日:04月24日 著者:中村 明日美子
丘ルトロジック  沈丁花桜のカンタータ (角川スニーカー文庫)丘ルトロジック 沈丁花桜のカンタータ (角川スニーカー文庫)
前評判が高くて、期待度高めで読みだしたのが失敗だったのかも。丘研という謎の部活に入部し、主人公以外の全員が異常であるという状況下で進む話は、まあ、面白く。特に沈丁花桜代表の異常性が明かされたときには思わずテンションが上がった。出島進の異常性も『あのすば』大好き秋山真琴としては、歓喜せざるを得ない展開。だけれど、そこから先は下り調子で、なるほど最後の結末も、まあ、面白かったかな、くらい。言い回しは一々、格好良くて「この美しい世界を人間から取り戻そう」にはゾクゾクしたけれど、2巻は多分、読まないかな。
読了日:04月24日 著者:耳目口 司
放課後の魔術師  (1)オーバーライト・ラヴ (角川スニーカー文庫)放課後の魔術師 (1)オーバーライト・ラヴ (角川スニーカー文庫)
ボドゲ好きなら」との言われて読んでみたものの、ボドゲが欠片も出なくて涙目であった。その上、視点はコロコロ変わって読みにくいし、展開は角川スニーカー的テンプレで、この手の超常バトル物は、もうお腹いっぱいなんだけどなあと思っていたら、最後の最後で「先生、質問、してもいいですか?」「どうぞ」「人は、どうして、人を好きになるんですか?」「そんなスペシャルな事、教師なんかじゃ分かりません」という会話にときめいてしまった。秋津安芸……、まさか犀川創平の片鱗を見せてくれるとは。
読了日:04月24日 著者:土屋 つかさ
「本物の営業マン」の話をしよう (PHPビジネス新書)「本物の営業マン」の話をしよう (PHPビジネス新書)
「かつて私が入社する少し前のこと、学生が就職したい企業ベスト3といえばトヨタ松下電器(現パナソニック)、東レでした」という冒頭の一文が非常に印象的。いつまでも古風に、日本的企業でありつづけた東レを批判しながら「本物の営業マンとは?」と大上段に掲げた問は、どちらかというと「どう生きるか」に近しいものがあって、きっとこのひとは何かを取り戻したいのだろうなと思った。失ってしまう前に、その要因は潰しておきたい。
読了日:04月29日 著者:佐々木 常夫
思春期なアダム4 聖域の崩壊 (あとみっく文庫)思春期なアダム4 聖域の崩壊 (あとみっく文庫)
第一部完、といった趣き。メタトロンがFeTUSの基地を侵略していく場面とか、ミスAの能力とかが、中二心をくすぐってやまない。特にFeTUS関連は、他国にも色々な能力者がいそうだし、既に亡くなっているらしいミスYとミスAの友好も気になる。短篇集という形で過去話とか開陳して頂けないかしら。なんて思いながら後書きに目を通して「またかよっ」と突っ込んでしまった。サブタイトルの「聖域の崩壊」ってそういうことか……。
読了日:04月29日 著者:さかき傘

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