紀伊国屋新宿本店で「ほんのまくら」という企画が開催されています。
一冊の本の「まくら」を使ってオリジナルのカバーを作ってしまい、それで本をぴっちりと覆ってしまい「本の出だしだけで買ってもらう」という面白い企画です。
「本の出だしって、すごく悩むのでしょうね。」
http://www.kinokuniya.co.jp/store/Shinjuku-Main-Store/20120725000000.html
そんなことを作家の方に尋ねているインタビュアーが以前いらっしゃって、その作家の方は
「はい、なかなか出てこなくて。」
とこたえられる。そんなシーンが記憶に残っている。
と言うわけで「秋山もやってみたい!」と思い立ち、とりあえずパブーで公開している作品の「まくら」を集めてみました。結果は、こんな感じ。
二週間前にせかいは滅びた。
http://p.booklog.jp/book/1302
突然、強い風が吹き込んできて、机の上にあった紙はすべて床に落ちてしまった。
http://p.booklog.jp/book/3547
君は、包装されたハンバーガーに踵落としすると、どうなるか知っているか?
http://p.booklog.jp/book/3551
高校生活に特別な感慨はなかった。
http://p.booklog.jp/book/39073
猫の鳴き声で目が覚める。
http://p.booklog.jp/book/40017
歓声。
http://p.booklog.jp/book/40020
風が泣いている。
http://p.booklog.jp/book/40025
「そろそろ終わりにした方がよろしいのではないですか」
http://p.booklog.jp/book/42258
猫が死んだ。
http://p.booklog.jp/book/42259
伊国いろはさんの話をしようと思うならば、まずIPアドレスの話から始めなければならないだろう。
http://p.booklog.jp/book/42814
以上。
まあ、なんと言うか「そこそこ」と言うか「なかなか」と言うか「こんなものか」と言うか。
ただ、これだけ並べると共通点が見えてきますね。どの作品も一行目は一文で終わっています。理由はかんたんで「物語の導入はシンプルであるべし」という考えに従っているからなのですが。
面白そうな「まくら」のがありましたら、是非、読んでみてください。