雲上ブログ〜謎ときどきボドゲ〜

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第12回MMD杯本選で見ておきたい動画10選

 ざっと150本ほど見ました。
 MMD杯、毎回、楽しみに見ていますが100本以上も見たのは久々かもしれません。ちょうど『異界再訪の扉と十三の不思議』を書き終えて、MPが枯渇したタイミングに始まったので、補給も兼ねて、むさぼるように見てしまいました。
 せっかくなので、10作ほど紹介したいと思います。

魂実装された初音ミクが魅せます、日本文化の粋

 今回のベストは、これですね。
 MMDで落語を描いたみた作品で、演目は「時そば」という極めて有名なもの。
 落語は、あまり詳しくないのですが、その昔「落語の真髄とは、身振り手振りで複数の役を演じ分けることであり、扇子や手拭いといった小道具を使いながら、いかに色々なものを表現するかがポイント」という話を聞いたことがあり、そのことを思い出しながら見ました。
 感心したのは、初音ミクが、ほんとうに複数の役を演じ分けているように見えたことですね。声を入れず、ただ、仕草と吹き出しだけで演じているのですが、この表情の作り込みが、どこまでも巧みなんですよ。後半に入った瞬間、モデルは一緒なのに、ぜんぜん違うミクに見えたことが驚きでした。
 オチも一捻り加えられていましたし、これは、とても良かったです。

二回、続けて見ざるをえない、衝撃の結末が待ち受ける

 動画を開くと「最後まで見るべき」「コメ非表示推奨」「そっと評価されるべき」「二度見る動画」といったタグが並んでいて、なんだろうと首を傾げながら視聴しました。なにか仕掛けが隠されているのかも? と、身を乗り出して、凝視したのですが、カメラは動くことなく、単に様々なMMDモデルが右から左へと、左から右へと歩いたり、走ったりするだけの動画です。
 最後まで、見終えて唖然としました。
 是非、先入観なく見ていただきたいので、あまり語ることはしませんが、これは、とても良い動画です。多くのモデルが採用されていて、歩き方が不自然だったり、違和感を覚えたりするでしょうが、どうぞ、目をつむって、最後まで見届けていただければ幸いです。

初音ミクとデートするという妄想を現実化

 いわゆる、変態に技術を与えた結果これだよ……という系統でしょうか。
 二次元の初音ミクが、さも三次元に存在するかのように作られた動画というのは、以前にもありましたが、これは、その中でも、特に完成度が高いですね。
 水族館デートというお題目の元、日本全国の水族館を撮影し、その動画に初音ミクを当てはめているのですが、とても自然に作られています。もちろん、多少は「浮いて」見えますが、そうした違和感を、可能な限り減じようとする努力が込められており、なんだか、ほんとうに初音ミクと水族館を歩いたような気になっていて、ほのぼのとした気分になります。

移りゆく流行に想いを馳せ、名残りを惜しみつつ、歩き続ける

 ニコニコ動画というコミュニティは、けっこう流行り廃りの激しい空間で、なにかが猛烈に流行したと思うと、まさに「一世を風靡する」と表現したくなるほど、跡形もなく消え去ったりします。
 そんな中で力強く残っているVOCALOID、東方、アイマスの3種は御三家とも呼ばれており、これらに類する動画は、とても多く作られています。しかし、今回、MMDを見ていたら、アイマス動画は、目に見えて減って、その代わり、艦これ動画が激増していました。
初音ミクの(ランキングからの)消失』は、そういった現象を、非常に的確に表現した作品で、心を強く打たれました。
「クールが変わる度に嫁が変わるやつの気が知れん。俺は、このキャラを永遠に愛し続けるんだ」一度でも、そう思ったことがある方に、是非、見ていただきたいですね。

休憩

 ここまでが、今回、取り上げている10作の中でも、特に勧めたい4作となります。

初音ミクの可愛らしさを極限まで追求したPV系

 ミクかわいい。
 言うべきは、それだけです。
 初音ミクの可愛らしさを、どこまでも、どこまでも果てしなく追求した動画で、見ているだけで幸せな気分に浸れますし、もう、ほんとうに可愛いし、元気いっぱいに歌って踊る、かわいいミクが最高レベルで表現されています。
 かわいいは正義
 その鉄則を、シンプルに押し進めた動画です。

初音ミク初音ミクのひとつの完成型

 ご存知の通り、初音ミクには様々なMMDモデルがありますが、そのモデルがどういったコンセプトの元にデザインされているかや、そのモデルを使ってどういった動画が作られてきたか、といった経緯を元に、ある程度、共通認識として、個々のモデルには、固有の性格が認められています。
 あまりMMD動画を見ない方には、何を言っているか分からないと思いますが、その場合は、とりあえず、これを見てください。12人の初音ミクが、ふたつの陣営に分かれて雪合戦するのですが、強かったり、弱かったり、邪悪な笑みを浮かべて騙し打ちをしたり、可愛い顔して案外やる子だったり、まあ、色々なミクがいるわけです。
 複数のモデルを起用した動画は、前々から多く、共闘したり、バトルロワイヤルする動画もありましたが、この雪合戦は、そんな中でも群を抜いて、良いなあと感じました。

結月ゆかりに開眼させられました、参りました

 結月ゆかりというVOCALOIDがいます。
 正直なところ、初音ミク以外のVOCALOIDは、言ってみれば好きな子の親戚みたいなイメージで、オリジナル曲が出れば「ミクの妹分が歌ってるらしい、聞いてやるか」くらいの態度で接していましたが、ちょっと、その見方を変えさせられました。
 いわゆるバトル物で、上で紹介した雪合戦同様に、様々な結月ゆかりがバトルするものなのですが、かなり、魅せられました。
 まず、かわいい。細められた目の性格の悪そうなところや、歪められた口元の邪悪な感じが、とても良いです。後は、胸が大きすぎないところも良いですね。安心感があります。
 と言うわけで、これからは初音ミクだけでなく、結月ゆかりも愛でようと思います。

休憩、2回目

 ここまでがVOCALOID系の動画となります。

大和田紋土、不二咲千尋、石丸清多夏が幸せになれる世界

ダンガンロンパ』はiPhone版が出たタイミングでプレイして、『2』もiPhoneで遊べるようになると良いなあと思っています。
 さて、今回のMMD杯において、ダンロン動画は、そこそこあったのですが、中でも特に良かったのは、これです。使われている曲、巡音ルカ『ダブルラリアット』は好きな曲なのですが、曲のテーマと、3人の関係性が、素晴らしくマッチしているのですよね。この3人が好きなひとは、きっと楽しく切なく涙まじりに見ることが出来ると思います。

東方勢による胸の踊るジャズアレンジ演奏風景

 東方プロジェクトは魅力の多い要素が集まっていますが、その人気の一因に、印象的なBGMがあることは議論を俟たないでしょう。この動画は、博麗霊夢のテーマ曲で、東方曲の中でも、人気の高い少女綺想曲のジャズアレンジを、東方のキャラが演奏している風であるというもので、完成度が極めて高いです。
 具体的には一、曲が良い、二、演奏している少女たちが可愛い、以上です。
 ジャズはアドリブが印象的なジャンルで、セッションにおける即興は、見て楽しい聞いて楽しいものです。その「楽しい」が、見事に動画に落とし込まれているのです。楽しい一時を、どうぞ。

史実に基づいた泣ける艦これの筆頭

 最後は艦これ枠として。
 雲上四季でも、艦これ日記を書いておいて、一見、秋山が、このゲームを非常に気に入っているように見えるかもしれませんが、実は、今でも、このゲームを、どのように位置づけたものか悩んでいます。戦争に武器である艦隊を擬人化した、艦娘たちの指揮を取り、戦争するというのは複雑なものです。最近、実装されたケッコンカッコカリに至っては、とても悩まされます。果たして、これをコンテンツとして楽しんでいいものなのか……。
 それはさておき、この動画では史実に基づき、艦娘たちが轟沈していきます。戦争の悲壮感というものが表現されており、さらに職人たちが、史実を丁寧に注釈を入れているのが素晴らしいです。艦これの可愛さだけを見ている方に、そっと渡したいです。

終わりに

 と言うわけで、10選でした。
 その内、MMDオールタイムベストや、初音ミクオールタイムベストのエントリも書きたいですね。