雲上四季

本と涙と謎解きと、愛しさと切なさとボードゲームと

ミステリ系読書会「MYSDOKU 13」レポート

 日曜日はMYSDOKUでした。
 今回の課題図書は十市社『ゴースト≠ノイズ(リダクション)』。Kindleダイレクトパブリッシングで出したものが、東京創元社の某氏の目に止まり、刊行に至った作品です。
 巷では賛否両論らしいですが……、たまには、ざっくりネタバレしようと思います。

 総じて悪くはない作品と言えるでしょう。
 叙述トリックと見せかけておいて、叙述トリックではなかったという仕掛けは、ちょっと面白いなと感じましたが「本書が叙述トリックを用いたミステリでなかったならば、一体、この小説は何なのか?」と問いかけたときに「完成度の低い青春小説」という回答しか出てきませんでした。それだと、もったいないので「叙述トリックと見せかけた叙述トリックではないミステリ」という評価もあると思うのですが、だとすれば他に雑多な要素が多くて、とっちらかってしまっているなあと思います。もったいない。
 感心したのは、未必の故意です。桜庭一樹の某作品や伊坂幸太郎の某作品が、ふと思い浮かびますが言及を避けておきましょう……でも、この歪んだ悪意は、とても気持ち悪く、よくぞ書いてくれたと思います。


 この読書会において得られた知見は二つ。
・新進気鋭の作家を発掘し世に問うという、ミステリ・フロンティア十市社を掲げたのは素晴らしい仕事である。
・両親が娘に好き勝手させるのは伏線。
 特に後者は、まったく気づいていなかったので思わず鳥肌が立ちました。


 ざっと、こんな感じです。
 なんだか久々に歯に衣着せないエントリになりました。

打ち上げ



『ピニャ・ピラータ』と『ごいた』を遊びました。
 次回は11月2日です。
 よろしくお願いします。