雲上四季

本と涙と謎解きと、愛しさと切なさとボードゲームと

ゲームブック三昧だった3ヶ月間

 こんにちは、秋山真琴です。
 3ヶ月に1回の恒例行事として、4月から6月に読んだ本の内、面白かった10冊を紹介します。ただ、今四半期は、かなり偏ってるんですよねえ。商業出版されている本は、あんまり読んでなくて、5月に開催された文学フリマで買った同人誌を一気に読んだり、ゲームブックを遊んだり……。
 まあ、たまには、こういう四半期があっても、良いでしょう。そして、夏バテ気味でがっつり感想を書く元気がないので、一言コメントです……。例のごとく、この期間に読んだという条件でピックアップしているので、古い作品が含まれていることもあります。

森山安雄『展覧会の絵

展覧会の絵 (アドベンチャーゲームノベル)

展覧会の絵 (アドベンチャーゲームノベル)

 ゲームブック。ファンタジカルなストーリーに加え、高い叙情性。傑作です。

スティーブ・ジャクソン火吹山の魔法使い

 ゲームブック。元祖とも言える作品。やや「どうなのかな?」と首を傾げるところもあるけれど、最初期ならではの挑戦もあって、記念碑的名作。

林友彦『ネバーランドのリンゴ』

ネバーランドのリンゴ (創元推理文庫―スーパーアドベンチャーゲーム)

ネバーランドのリンゴ (創元推理文庫―スーパーアドベンチャーゲーム)

 ゲームブック。ファンタジー世界を舞台とした童話風ストーリー。ネバーランドを舞台に冒険している感が強くて楽しい。

松本健『魔人竜生誕

魔人竜生誕 (アドベンチャーゲームノベル)

魔人竜生誕 (アドベンチャーゲームノベル)

 ゲームブック仮面ライダーのような定番展開に加え、まさかのマルチエンド。けっこう好きです。

安田均『スペイン屋敷の恐怖 ゴーストハンター13 ゲームノベル

スペイン屋敷の恐怖: ゴーストハンター13ゲームノベル (ネオゲーム文庫)

スペイン屋敷の恐怖: ゴーストハンター13ゲームノベル (ネオゲーム文庫)

 ゲームブック。比較的、最近の作品。『ゴーストハンター13』の世界観は、わりと好きです。

秋口ぎぐる『魔女館からの脱出 キャット&チョコレート ゲームノベル

魔女館からの脱出: キャット&チョコレート ゲームノベル (NEO GAME BUNKO)

魔女館からの脱出: キャット&チョコレート ゲームノベル (NEO GAME BUNKO)

 ゲームブック。再読、安定の秋口ぎぐる

思緒雄二『送り雛は瑠璃色の

送り雛は瑠璃色の

送り雛は瑠璃色の

 ゲームブック。古き良きジュブナイル。そして、ホラージャパネスク。

リュドミラ・ペトルシェフスカヤ『私のいた場所』

私のいた場所

私のいた場所

 8冊目にしてようやく小説です。ひたすら不安を描いた短編集で、読んでいる内に「うぎゃー」と追い詰められます、精神的に。わりと発言小町を小説に昇華させたものが多かったです。解説を引用させてください「目を覆いたくなるようなむごたらしい日常、過酷な現実に押しつぶされそうになっている者たちの孤独、凍りつくような絶望と背負いきれない不幸に苦しむ女たちの喘ぎ」そう、まさに、これなんですよ。閉塞感と言うか圧迫感がヤバイです。

ミュリエル・スパーク『バン、バン! はい死んだ』

バン、バン! はい死んだ: ミュリエル・スパーク傑作短篇集

バン、バン! はい死んだ: ミュリエル・スパーク傑作短篇集

 杉江松恋さんが絶賛していたので読んだのですが、これも優れた短編集でした。題材は嫉妬や不信を扱ったものが多く、なんだか実に気持ちの悪い話が多く「うひー」となります、発言小町的な。特に、夢に見るほど厭な感じだったのは「双子」これは傑作でしょう。「遺言執行者」「上がったり、下がったり」「バン、バン! はい死んだ」「ポートベロー・ロード」「黒い眼鏡」も好みです。

ミネット・ウォルターズ『養鶏場の殺人/火口箱』

 ミステリの新女王ことミネット・ウォルターズの読みやすい中編集。読みやすいというのは、あくまで短めであることと、構成がシンプルということで、どちらも吐き気を覚えるほど気持ちの悪い作品で「うへー」という感じ。ミステリ的には「火口箱」の方が優れているのですが、より気持ち悪いのは「養鶏場の殺人」ですね。なんですかね、この、こじらせ感。発言小町にありそうな感じです。

終わりに

 と言うわけで、タイトル通りゲームブック三昧でした。
 そして、ほとんど読んでいない小説は、全部、海外の女性作家で、どれも発言小町を思わせて、うぎゃーとか、うひーとか、うへーとか叫んでばっかりでした。
 下半期は旧刊にターゲットを定めて、ちょっと攻める感じで読んでいきたいですね。毎年「今年は名作SFを読むはずだったんですか」と言っている気がするので。