雲上四季

本と涙と謎解きと、愛しさと切なさとボードゲームと

吹奏楽漫画『ソウルキャッチャーズ』が全然、良くなかった

 良かったなんてレベルじゃない最高だった(ファンタスティック)だった!

SOUL CATCHER(S) 1 (ジャンプコミックス)

SOUL CATCHER(S) 1 (ジャンプコミックス)

ソウルキャッチャーズは神海英雄による、高校の吹奏楽部を舞台にした漫画作品。週刊少年ジャンプ少年ジャンプNEXT!!少年ジャンプ+と連載の場所を次々と変えつつも、なんとか完結に至った作品です。最初に目に触れたのは『少年ジャンプ+』で、1話だけ読んでみたら、絵は下手だし、なにを表現したいのか分からないしで、放り出していた作品です。それが、また、何か別の機会に、他の話を読んでみたら、ふしぎと胸を打って、それで『少年ジャンプ+』で読める分を、ぜんぶ読んでみたのです。
 そこから先は一直線でしたね。
 既刊をまとめて買って、その日の内に読みきってしまい、以降は毎週日曜日の更新が楽しみな作品になりました。

救済が好き

 表面的なところでは、『デスノート』のような頭脳戦や、『ジョジョの奇妙な冒険』や『幽遊白書』に見られる超能力バトルが好きなんですけれど、本質的には救済をテーマにした作品が好きです。『ソウルキャッチャーズ』は、まさに、そんな作品で、思春期特有の問題にぶつかって、壁を前に、進むことが出来なくなってしまっていたり、塞ぎこんでしまっていた登場人物たちが、音楽の、指揮の、演奏のちからで再起していくのが、ほんとうに良かったんですよ。
 特に笑顔ですかね。
 最初は無表情……どころか、むしろ憎しみや怨みを込めて演奏していた面々が、主人公に触れ、癒され、救われ、笑顔で演奏していくのが、素晴らしく良くて……。

余韻も素晴らしい

 彼らの、これからの歩いていく先、未来はきっと光り輝いていて素晴らしいものだと確信できるのも、また良いですね。
 最後はちょっと駆け足で「彼らのその後」みたいのは描かれませんでしたけれど、そんなものなくったって、なんの憂いもないですね。
 神峰翔太と刻阪響は、いずれ海外で活躍するし、伊調鋭一はライバルであり続けることでしょう。奏馬俊平は学校の先生になっていそうですね、音羽悟偉は全国を旅しながら、ときおりひょんなところで現れて演奏したり、後進を育てたりするのではないでしょうか。邑楽恵は、きっと神峰を追いかけ続けることでしょう。結婚してくれてもいい。吹越花澄は、もちろん妹とコンビを組んでいます。弦野政彦は、バーで働きながら演奏を続けることでしょう。鳴苑のメンバーは、ときおり彼のバーを訪ねては、即興で演奏するに違いない。金井淵涼、星合美子、管崎舞、川和壬獅郎そして管崎咲良の5人は、プロになるんじゃないかな。
 んー、夢が広がるな。
 彼らの後日談が描かれた外伝も読みたい。

SOUL CATCHER(S) 11 (ジャンプコミックス)

SOUL CATCHER(S) 11 (ジャンプコミックス)

 最終巻となる11巻は、3月4日(金)発売とのこと。せっかくだし、描きおろしが収録されたりしないかしら。