雲上四季

本と涙と謎解きと、愛しさと切なさとボードゲームと

加納朋子『ななつのこ』を久々に読んだけれど優しい世界に癒やされました

 最近は時間を掛けて小説を読むのが好きです、秋山です。
 表題の通り、加納朋子のデビュー作にして、駒子シリーズの第1作『ななつのこ』を再読しましたが、どこまでも優しく、やわらかな作風で、しっとりとした気分になりました。

ななつのこ 駒子シリーズ (創元推理文庫)

ななつのこ 駒子シリーズ (創元推理文庫)

 調べてみたら、『ななつのこ』を最初に読んだのは2004年でした。ざっと、13年ぶりですね。当然、物語の内容は完全に忘れていたので、七編の短編、いずれも新鮮な気分で読むことができました。
 冒頭にも書きましたが、もう、ほんとうに優しくて、ほんとうにやわらかいんですよね。
 13年前は、ちょうど20歳になった頃で、語り手の駒子19歳とは一歳差。けっこう同年代感を覚えながら読んだかもしれません。それが、もう13年も経てば、一回りも下の女子大生ですよ。ただ、だからと言って安易に「なにを考えているか分からん」とはならなくて、駒子自身がおっとりとした性格と言うか、わりと穏やかで、のほほんとしているところがあるので、30歳を過ぎた今でも、一定の親近感を覚えられるのがすごいですね。
 改めて加納朋子の著作を、Wikipediaで確認しましたけれど、いずれの作品にも、この優しさは通奏低音として広がっているように思いますね。
 心の底から安心して読める、良い作品でした。


 しかし、それにしても、ほんとうに時間を掛けて読んでしまいました。
 乙一の『夏と花火と私の死体』を読み終えてから、ずっと持ち歩いていたはずなんですが、ざっと1ヶ月半くらいですかね。学生の頃は、1日1冊とかのペースで読んでいたはずが。すっかり変わってしまいました。