雲上四季

本と涙と謎解きと、愛しさと切なさとボードゲームと

市川崑監督、石坂浩二主演の『犬神家の一族(1976年版)』を今、観る

 たまには映画でも観るか。
 そう思って選んだのは『犬神家の一族』でした。

犬神家の一族(1976)

犬神家の一族(1976)

『犬神家の一族』と言えば、あの、ほら、湖から裸の足が二本、ニョキッと生えているあれ。
 有名ですよね?
 あれを、この目で見てみようと思ったのです。

芸が細かい

 映画手法については、何ひとつ知らない秋山ではありますが、観ていて思ったのは、とても芸が細かいということ。当たり前ですが派手なアクションシーンがあるわけではなく、死体発見等、一部グロテスクだったり、緊迫感の漂うシーンはありますが、全体的には、それほど起伏があるわけではありません。
 でも、なんですかね。
 2時間を越える作品でありながら、随所随所に、


「なんか急にモノクロになったぞ!」


 ですとか、


「残像が見える。何この謎技術!?」


 と、一風変わったカメラワークがあり、全然、飽きないんですよね。

石坂浩二演じる金田一耕助が良い

 観ていて飽きないひとつは、石坂浩二演じる金田一耕助が抜群に良いことですかね。
 横溝正史という作家は、大好きな作家のひとりで、金田一耕助の朴訥でありながら、人情味があって、それでいて推理力は卓越している。しかし、殺人防御率はめっぽう低いという、チグハグなところが好みで、その優しいんだけれど鋭くて厳しい面も持ち合わせているところが、過不足なく表現されていたかなと。
 言葉のなかにしか存在しえない存在が、


「そうそう、こんな人物像なんだよ!」


 と説得力を持って、スクリーンに現れるのは面白いですね。

終わりに

 けっこう面白かったので、他の市川崑作品も観てみたいなあと思うと同時に、観るのにけっこう体力を使うのも事実なので、もう少し肩の力を抜いて楽しめると言うか、シンプルなアクション物も観たいなあ、と。
 ダークナイト3部作とか、マーベル・シネマティック・ユニバースとか、DCエクステンデッド・ユニバースとかも観てみたいんですよねえ。
 ま、いずれ観ます。