雲上四季

本と涙と謎解きと、愛しさと切なさとボードゲームと

君は2099年から脱出してもいいし、脱出しなくてもいい

 3万人以上を動員したというSCRAPのアジト型の中でも、かなりの人気を誇る『時空研究所からの脱出』の続編として発表された、リアル脱出ゲーム『2099年からの脱出』の感想です。謎に対するネタバレはしないよう注意していますが、気になる方は回れ右推奨です。

あなたが迷い込んでしまったのは
時空研究所という怪しげな施設。 そこに足を踏み入れるやいなや
バタンと大きな音を立てて、入り口のドアは閉ざされてしまった。
そして無機質な声が部屋に響き渡る。


「タイムマシーンが起動します。2099年へ移動します」


目の前が真っ白になったかと思うと、
一瞬のうちにさっきまではいなかったはずの謎の人物と
見たこともない不思議なアイテムの数々が現れていた。


もしかして、ここは本当に未来の世界なのだろうか......。


あなたは博士の発明品を駆使して、未来の謎を解き明かし
2099年から現代へと戻ることができるだろうか。

http://realdgame.jp/event/2099.html

 前作の『時空研究所からの脱出』は、かなり残念な理由から失敗したと反省しているので、今回は最初から全力で油断なく取り組む! と強い意気込みを持って臨みました。

結果

 1時間以内から2099年から現代に戻らなければ、時空の藻屑となって虚無の世界を漂うと脅されましたが、もしかしたら現実のしがらみから解放され、時の最果てで悠々自適生活を送れるのでは? と気づいてしまったので、2099年からは脱出しないことを選択しました*1

脱出率(2017年2月当初)

 挑戦数:5チーム
 脱出成功:5チーム(100%)

閉じ込められる前

 公演が始まった直後は、脱出神や脱出仙人、脱出修羅の方々が大挙して押し寄せるらしく、脱出率は一時的に高くなるそうです。事実、秋山が参加した時点では、まだ挑戦した5チームがすべて脱出に成功して「なんだ、脱出率100%の超かんたん公演じゃないですか〜」と軽口を叩いたりもしました。
 しかし!
 とは言え!
 なにしろあの『時空研究所からの脱出』の続編ですからね! 自分たちが最初の脱出失敗チームという不名誉なチームになってしまうかもしれないので気合を入れて部屋に入ることにした。

閉じ込められてから

「この鍵を見つけました!」
「多分、これとこれ、同じ謎に対するヒントなので、まとめて置いておきますね」
「このパズル得意なんで、やります」
「ひとつ解けましたー」


 出だしは、そこそこに好調でした。
 SCRAPのアジトの中でも随一の難易度を誇る『牢獄からの脱出』の成功者や、関西からわざわざ遠征してきたメンバーを擁していたこともあり、序盤の探索や小謎はテンポよく解いていくことができました。
 敢えて言うと、ひとつだけ探索漏れがあったので、そこで5分くらいはロスがあったかもしれません。秋山探索済みの場所から発見されたので、そこは、もう、ほんと、すみませんとしか言えません。盲点でした。


「よし! 小謎が解けた! ええと、全員でコドンズしろ!!???*2
「コドンズ? 何それ??」
「ああっ! 博士の発明品!! これを、こうして、こうすれば……! ほら、全員でズンドコしろ、ですよ!!*3
「なるほどーーーーー!」


 ズンドコ、ズンドコ!


 ズゥゥゥゥン、ピーガー


《ツギ ハ ゼンイン デ ワチャワチャ シロ》*4


 そんな感じで、博士の発明品を駆使して、ワチャワチャして、博士の発明品を駆使して、時空をぎゅいんぎゅいんさせて、博士の発明品を駆使して、時空ピンポンダッシュして*5、博士の発明品を駆使して、時空をぎゅいんぎゅいんさせて、博士の発明品を駆使して、時空バンジージャンプして*6、あれやこれやしている内に──、


「残り、1分です」


 というアナウンスが入り、思わず絶叫。
 いやはや、タイムリミットが近づいていることに、まったく気づけていませんでした。「残り10分」のアナウンスも聞けていませんでしたし、残り時間が10分を切ると、他の公演では聞こえてくるはずのコトコトBGMも聞き取れていませんでした。
 そして非情にも脱出失敗のカウントダウンが告げられる中、メンバーのひとりが、
「ああっ! 時空を! 時空で! 時空すれば……!」
 と、叫んだ瞬間に残り時間はゼロとなり、我々10人は時空の藻屑となりました。

脱出を終えて

 と言うわけで『2099年からの脱出』が始まって以来、初の脱出失敗チームになってしまいましたが、正直、かなり惜しいところまで行けていました。
 最後に叫んだ方の閃きは、まさに正解で、そして、それはラス謎でもあったので、もう1分あれば成功できていました。
 悔やむべくは序盤の探索でカギとなるヒントを見つけるのに時間を要したことと、無駄に1回、時空をぎゅいんぎゅいんさせたことでしょうか。正直、あのぎゅいんぎゅいんに意味はないと感じていたので、他の参加者が言った「多分、これで次のステップに進めるはずです!」に安易に追従せず「いや、違います」と強く主張するべきでした。
 しかし、いずれにせよ、かなりタイトな公演であることには間違いありません。2箇所ほど無駄があったとは言え、それ以外の謎は高速に解けていた自信があります。今日現在、続々と脱出成功チームは増えていますが、未だに50分を切っているチームはいませんし、かなりの猛者が揃っても、相応の時間が求められる公演であると言えます。歯ごたえのあるリアル脱出ゲームに挑戦したい方にうってつけと言えるでしょう。オススメです。

秋山チャート

要素 5段階評価
オススメ ★★★★★
探索 ★★★★
物量 ★★★★
トーリー ★★★★
タイムトラベル度 ★★★★★

*1:平たく言うと脱出失敗

*2:嘘の答えです

*3:繰り返しですが、嘘の答えです

*4:分かりますよね、嘘の答えですよ

*5:しません

*6:しません