ドイツ年間ゲーム大賞2018、決まりましたね。受賞したのは『アズール』でした。
と言うわけで(どういうわけで)、ノミネートされたものの受賞を逃した『ザ・マインド』の感想です。
一言で述べるならば、傑作でしょう。
もう一言、付け加えるならば、歴史に残る傑作でしょう。
ただ、同時に遊び手を選ぶゲームでもあります。
それも、極めて強烈に選びます。
賛否両論なんてレベルではなく、秋山のように諸手を挙げて傑作だと歓迎するか、これはゲームではないと切って捨てるか、それほどまでに評価は、極端に分かれるのではないでしょうか。
正直、初めてルールを聞いたときは、
は? 何それ、ゲームになってるの? って言うか、ゲームの体をなしてないでしょ。デザイン云々ではなく、デザインされていない
と、断じました。
しかし「いいから、いいから。食わず嫌いしないで、とりあってやってみよ」と誘われ、しぶしぶ席につき、いざ遊び始めてみると、
はーーーーっ(深い溜息)
言葉になりませんでした。
遅ればせながらルールです。
協力ゲームです。
プレイヤは、配られた手札を、場の中央に好きなタイミングでプレイしていきます。全員がカードを出し切って昇順になれば成功。途中で、誰かの手札に残っているカードよりも大きい数字が出てしまったら、その時点でライフを1失います。
ライフが枯渇する前に、最終レベルをクリアすることができれば勝利。
そんなゲームです。
うーん、改めて言葉にしてみても、ルールそのものは杜撰ですよね。
意味が分かりません。
でも、これ、実際にプレイしてみると、なんでしょう、言うなれば繋がる感じ。口頭による合図も、身振り手振りによるジェスチャも、何もしていないのに、ただ、時の流れに身を任せ、黙々とカードをプレイするだけで、きれいに昇順になる瞬間が来るのです。
ありていに言って奇跡。
筆舌に尽くしがたい繋がってる感です。
お互いに協力ゲームが好きで、ひとつのゲームに長い時間、向き合うことが苦にならないメンバーであれば、絶対の絶対に面白いです。
何よりも。
この感覚は、今まで、このゲーム以外の、他のいかなるゲームでも提供されたことがありません。
文字通りの新感覚、でした。
わたしも好きだよー! もっとやろう! 成功したい!
そう。これだ書いておいて何だけれど、まだ一度も成功していないんだよね
ふたりで遊べば成功してもいいはずだよね
もしかして、相性が悪い……
え~! そんなーっ!『ザ・ゲーム』は成功できるのに? もっと空気を読むんだよ!
じゃあ、もう1回やってみるか
やろう!!