雲上四季〜謎ときどきボドゲ〜

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これはゲームなのか?展のオマージュなのか?展『これはナゾなのか?展』を見てきました


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 2018年10月7日から8日かけて、都内某所にてナゾガク2018が開催されました。謎解き好きによるイベントで、学園祭的に出展団体の謎解きが遊べるというもので、今年で5年目となります。
 会期中、2日目に謎イベント団体武者さんによる『これはナゾなのか?展』が催され、これを見てきました。

概要

謎解きゲームのクリエイターの方々に作っていただいた「これは謎解きなのか?」と考えさせられる作品を取り扱った展示会です。
来場者の方は、それぞれの作品がナゾだと思ったか否かを投票しながら巡ることが出来ます。
そういう設定の謎解き公演というわけではなく、本当に展示会だからね。これはナゾじゃないよ!

https://nazogaku.wixsite.com/nazogaku5th/musya

 形式はウォークスルー型展示会とされており、これといった装飾はされておらず、プリントアウトされた1枚謎が部屋中に張られており、自由に入場して、自由に見て、自由に帰るという、まさに展示でした
 室内は撮影不可ということで、冒頭の写真は、部屋の前に張ってあったポスターを撮影したものです。

展示の感想

 展示物に対する補足や解説は、基本的には皆無で、入場者は、先入観なく見られるというスタイルでした。
 室内にはメインロゴをプリントしたTシャツを着たスタッフの方がいて、この展示の主旨や「たとえば、あの謎は、こういう意図が込められており、そのまま見れば謎でもなんでもないですが、意図を知ったうえで見れば、謎に見えるかもしれません」とお話されていました。

レセプションパーティの感想

 お昼過ぎ、地下のステージにてレセプションパーティが開催されました。
 パーティと言っても、実際には対談もしくはインタビューみたいな感じで、展示内容に関する説明や解説を聞く、みたいな感じでした。

ステージ企画にて「これはナゾなのか?展 レセプションパーティ」を開催し、主催の武者のお二人にご登壇していただき「これはナゾなのか?」についてのトークをしていただく予定です。

https://nazogaku.wixsite.com/nazogaku5th/musya

 あれやこれやしていて、真ん中くらいしか聞けなかったのですが、

「『これはナゾなのか?」作品を集めるべく『投票でナゾであるかどうかが50%に割れるような作品』という形で謎解きのクリエイターたちに作品を募集した」

 ということで、実際に50%になるかどうか聴講者に挙手を募ったりされていましたが、2~3人しか挙手しないものもあれば、確かに半分くらいが挙手するものもあって、面白かったです。
 ちなみに、レセプションパーティに参加できなかった方や、展示内容が気になる方向けに、展示物の全作品と、それに対する解説が掲載された『これはナゾなのか?展 図録』も500円で販売されていたので購入しました


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 こちらは、けっこう読み応えがあって、だいたい右のページに1枚謎が掲載されており、それを見て「これは謎かなあ? 謎じゃないのかなあ?」と思いながらページをめくると、左のページに解説があって「ああ、なるほど」と気付きが得られて面白かったです。

ナゾガク2018 2日目に開催される「これはナゾなのか?展」の全作品を作者による解説付きで掲載!さらに武者によるコラムを追加した、謎解きとは何なのかを考える方向けの哲学入門書です。

https://nazogaku.wixsite.com/nazogaku5th/musya

これはゲームなのか?展との関係性

 謎解きメインの方は、ご存じないかと思いますが、2018年5月29日から6月3日に掛けて、東京都千代田区で『これはゲームなのか?展』という展示会が開催されました。詳しくは下記をご覧ください。

本展は国内外で活躍する新進気鋭のボードゲームデザイナーが10組あつまり、ゲームの概念を拡張するルールの模索と提案を行う企画展です。 「ルールで世界する」というサブタイトルにあるように、ゲームとはルールから生まれる「その時だけの別の秩序をもった世界」によってもたらされます。ただのウッドキューブが、その世界では交易品であり、兵士であり、栄誉という概念でもあるのです。そしてその別の秩序をもった世界には、まだ見ぬ新しいアプローチや発見があるとわたしたちは信じています。 そこで、これまでの商業ベースのゲーム製作では難しいようなルールへのアプローチをゲームデザイナーが行える場を作ることを目的として、本展は企画されました。ここで制作されるルールは、もしかすると果たしてゲームであるのかどうかもわかりません。来場者をプレイヤーと見立て「これはゲームなのか?」と身をもって体験してもらい、新しい世界が生まれるルールの実験室となることを期待しています。この展覧会のために制作された新作ゲームの数々をぜひ遊びに来てください。

https://is-this.a-game.tokyo/

 秋山も、ボードゲーム好きのひとりとして見に行きまして、レセプションパーティにも参加したりしました。



 感想にも書きましたが、明らかに面白く、ふつうにゲームとして面白いものもあれば、作り手の方に解説を聞かないと何が何なのかさっぱり分からないもの、単なるアート。様々なゲームが展示されていました。


 なんで、いきなりこんな話をしたかと言うと、『これはナゾなのか?展 図録』の中に、

ボードゲームのクリエイターたちによる展示会、
「これはゲームなのか?展」をオマージュした企画。
オマージュ元の展示会では「これはゲームなのか?」となる作品ではなく
「変なルールのゲーム」が出展されていた

 という一節があったからです。
「これは○○なのか?」という境界線に挑むというアイデアまたはコンセプト、クエスチョンマークを模したメインロゴ、レセプションパーティや図録という形態まで借りていながら、この文面から感じ取れる理解度は、ちょっと残念だなーと感じた次第です。
 ちなみに、展示作品40点のなかには、クエスチョンマークを模したメインロゴも、武者考案の迷路謎として数えられていたりします。

展示作品の感想

 とまあ、展示それ自体に関しては、若干の疑問がありますが、この展示に向けられて制作された各団体の各謎に対しては、いずれもよく考えられており興味深く、見させていただきました
 秋山が、いちばん好きなのは、AHOのきたむらけいさんによるNo.10。これは傑作じゃないですかね。
 指示こそありませんが、数字通りに文字を辿れば「これはなぞ」という文字列が導きだされ、あきらかに謎であることが分かります。しかし、さらに深く考え、数字が読む順番ではなく、魔法陣であると考えれば、導きだされる文字列は「これはなぞじゃない」に変化します。いやー、面白いですね!
 後は、武者の無策師さんによるNo.19も好みです。一見、ただの和同開珎と思いきや、ヒントを見て「なるほど!」と思った瞬間の快感。
 この2作は「これは謎なのか? 謎ではないのか?」という問いかけの向こうに「その上で、遊び手を楽しませよう」という意図があるように感じられ、特に良いなと感じました。

終わりに

 果たして謎とは何なのか?
 その境界に挑んだ作品として、非常に面白い展示だったと思いますが、やはりまったくのノー解説では、ちょっと不親切ですかね。図録を手にして、初めて完成する展示だと感じました
 そういった意味では、入場無料の展示ではなく、最初から入場料500円にして図録を渡す展示にしても良かったのでは、と感じたりしました。


ちょっと、思ってたのと違った。街中にある、ふつうの広告を集めて、見ようによっては謎っぽく見えるものを集めた展示だと思ったんだよね

ああ、それ、昔、なぞこさんがブログで取り上げていたやつ、みたいな?

私にとっては、ちゃんと問題文があって、答えがひとつになるものが謎だから、全部、謎ではなかった!

厳しいね……

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