2018年10月27日から2019年10月27日まで、1年間という長期間にわたって横浜大世界で開催されているタカラッシュブラックレーベルによる周遊型の謎解き『トロンプ･ルイユ殺絵事件』の感想です。
ネタバレには配慮していますが、気になる方は回れ右推奨です。
ストーリー
絵画の人物が殺された。手がかりは1つの封筒だけ。
http://blacklabel.takarush.jp/event/daska/
謎の脅迫状、喋りだす絵画、襲ってきそうな恐竜。
ここは何とも不思議な場所。しかし、探偵であるあなたは、この仕事を受けてしまった。
感想
「大人のための謎解きイベント」をキャッチフレーズとして掲げるタカラッシュ！ ブラックレーベルさんの新作となります。
横浜中華街の一角にあり、様々な商業施設から構成された、総合エンターテインメント施設「横浜大世界」で開催されています。メインの開催場所は3階から8階に入っているアートリックミュージアムで、錯視や錯覚を利用して、楽しく遊びつつ、謎解きも遊べる。そんなコンセプトであると察せられます。
錯視を使った美術館と言えば、お台場にある東京トリックアート迷宮館に行ったことがありますが、だいたい同じような展示が多かったですね。
東京トリックアート迷宮館に比べると、フォトジェニックなスペースだけでなく、錯視や錯覚の原理を教えてくれたり体験させてくれるコーナーも多く、より原理を学べる的な点が多いように感じられました。
プレイ時間は現地で1時間40分、自宅で50分の計2時間半。
と言っても、実際に謎解きに集中していた時間は1時間半くらいでしょうか。
現地では「せっかくアートリックを見に来たのだから」と思い、ぺこらさんとふたりして、交互にアートリックの前で変なポーズを取って、写真を撮ったりしました。
ストレートに書くと気恥ずかしいですが、完全にデートです。
今までになく、謎解きはおまけでしたね。
難易度はかなり低く、工程数も少なめでした。
1人1000円のキットを2つ買って、お互いにひとつずつ持ちましたが、デート主体の方であればキットは共有しても良いかもしれません。
実際、受付で購入するときも、遊びたい旨を伝えたらひとつしか出されず、慌てて2つくださいと補足したくらいです。まあ、安いので途中でストレスを覚えるくらいなら2セット買っても問題はないですけれど。
ストーリー的には、一風変わっていて面白かったです。
アートリックたちが喋って動く世界観なので、探偵となったプレイヤは、ミュージアム関係者だけでなく、絵画のなかに描かれている人物画たちに対しても聞き込みや、アリバイ捜査をしたりするのですが、アートリックならではのトリックもあったりして堪能しました。
個人的には、現地のアートリックで楽しめましたし、上述の通りストーリーも面白かったので満足値は高めですが、謎解きに主眼を置いた場合は、今ひとつかもしれません。従って、謎解きの快感だけを求めてソロでの挑戦は、ちょっとオススメできないかもしれません。
むしろ、彼氏彼女とのデートや、家族の時間が主体で、おまけで謎解きも楽しみたいくらいのテンションで行くとちょうどいいかもしれません。実際、館内でも2人組や、家族連れで挑戦している姿を、多く見掛けました。
後は、殺人事件……ではなくて、殺絵事件であることから察せられるかもしれませんが、推理要素も含んでいて、ちょっとミステリ仕立てなので、そういうのが好みであれば、充分に楽しめることでしょう。
けっこう、ユーモラスなんですよ。
通じるかどうか分かりませんが、我孫子武丸の人形シリーズが雰囲気的には近いです。扱っている題材はシリアスな事件なんだけれど、どこかほのぼのしているので、あんまり肩肘張らずに楽しむのが良い感じです。
終わりに
繰り返しになりますが、ガチに謎を解くのではなく、アートリックを楽しみながら、ゆるく遊びたい方にオススメです。こういう気楽なのも良いですね。
途中までは、ふつうにさくさく進む、いつもの感じ。だいたいブラックレーベルって、途中まではさくさくなので、終盤で詰まるよね
そんなに詰まったっけ？
そんなには詰まんなかったかも。でも、後半は落ち着いたところがやった方がいいよ。けっこう休むところが少ないし、他の一般のお客さんもいるし、現地探索がいらないところまで来たら、移動した方がいいと思う
そうね、もう少しベンチとか欲しかったよね
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