雲上ブログ〜謎ときどきボドゲ〜

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ガラスが美しい対戦ゲーム『グラシエラ』の感想

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 鍋野企画さんのゲームマーケット2018秋の新作『グラシエラ(GlassCiela)』を遊びました。
 デビュー作『王さまのマカロン』をリデザインした、2人用のアブストラクト対戦ゲームです。


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 ルールはシンプルです。
 お互いコマを置いていって、同色で3目が並んだ方が勝利します。
 言ってみれば3目並べなので、油断すれば勝負は5秒でつきます。
 逆に油断さえしなければ勝負は延々と続くことになります。


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 ゲームとして面白いポイントは2つあります。
 ひとつは、巻き戻しシステム。いわゆる「待った!」ですが、2回まで出来るというのが、ルールに落とし込まれています。これは、非常に良いですね。相手が子どもやボードゲームを遊ばないひとなど、力量差があるときに活用できます。別になくても、口頭で「待った!」をありにすれば良いという意見もあるかもしれませんが、これがルール化されていて、ルール的に認められていることが視覚的に分かりやすいところに価値があります


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 もうひとつは駒の色数に差があることですね。
 オレンジ色の駒が、他の緑と黄色よりも2個分、多いのです。
 両プレイヤ、それぞれ2個多いので、全体で見ると4個も多いわけです。これが、盤面における偏りを作り出していて、調整して出していくことが求められます。


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 ゲーム終了時の場面です。
 最後まで均衡が取られ続けた結果、どちらのプレイヤも勝利することなく終わったのですが、実際には終わる3手前くらいで秋山は負けを悟りました。
 と言うのも、終盤、黄色が2個並び、3個目を置けば勝てる状況が作られたのです。しかし、なんと言うことでしょうか、両プレイヤとも黄色を使い果たしてしまい、勝利のための3個目が置けなかったのです。
 この事実に気がついたとき、このゲームの評価がひとつ上がりました。
 要は、リソース管理ですね。
 中盤までは油断しないことが、とにかく求められます。何しろ3目並べですかね。一瞬でも見逃せば、すぐに首をかかれます。問題は終盤です、いかに手を残して、必勝の状況を作りだすか。
 いやー、面白いです。


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 ガラス製のコンポーネントも良いですよね。
 触り心地が良くて、いつまでも触っていたくなります。


色ごとに個数が異なるのが悩ましいよね。この色なら勝てるのに……ない! みたいな。でも、多分、だいたい、あんな感じになるよね

油断しなければね。さくさくプレイだと、途中でつまづいて、あっけなく負けると思うよ

まんべんなく残すべきか、偏らせた方が良いのか、ちょっと悩むね

そこは見極めでしょう。後は、相手の状態。相手の残りコマ数を見て、どうするかだね