雲上四季〜謎ときどきボドゲ〜

本と涙と謎解きと、愛しさと切なさとボードゲームと

退魔師はがけっぷち。

 貧乏退魔師の菊名隆生は、幽霊屋敷の調査依頼を不動産屋から勝ち取って、アパートに家賃を払わずに住むことになった。はたしてアパートには幽霊と、伊勢滋也と楓という兄妹が住んでいた。数日後、うさんくさい霊能力者が現れ、アパートに巣食う幽霊を退治するという。しかしその霊能力者は……。一方、村西結宇は国内最大のテーマパークに、怪しい男たちに追われているところを、伊勢楓に救われ……。
 八百万の神々の戦争を描いた『月と炎の戦記』の続編……という位置づけになるのだろうが、ライトノベル色が大幅に増している。主人公はバイトで生活するのではなく、退魔師にこだわって貧乏しているし、現代社会に復活した月読と楓のふたりは、限定的な空間でしか神の力を揮えないようだし。典型的な現代ファンタジィと言える。さらに第四章からは、それまでの文脈にまったく関係なく、怪しげな組織が現れ、さらにライトノベル色が高まっている。盛岡浩之のSF作品が好きな人には、不向きなシリーズかもしれない。