雲上ブログ〜謎ときどきボドゲ〜

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終わらせない六月

 誰かの自殺を聞くたびに聞こえるのです。「俺はやったぞ、先に行って待っているぞ、お前はいつ来るのか」という、誘いの声が。長らく秋山はその誘いに対し、今はまだないけれど、いつか未練ができるかもしれないから、それまで待ってほしいと返しています。実際問題として、秋山は特に誰かに必要とされていませんし、価値あるものも持っていない(と言うか、手に入らない)ので、現時点では未練らしきものはないに等しく、あったとしても非常に薄弱なのです。死後のことは気になります。地獄絵図的な世界に行けたとしたら、いよいよ自分向きだなあと苦笑するしかないでしょうが、何も何もない世界であればそれはそれでいいし、それよりむしろ後に残るものの方が色々と面倒です。葬式とか保険金とか、そういったものです。世間では安易に自殺という選択肢を取って、それで後に残った家族に多大なる迷惑を掛けている人がいて、ああはなりたくないなと思いますが、あるいはそういう幻想を見せて、誰かの自殺を食い止めようというシステムが働いているのかもしれません。どちらにせよ、秋山が自殺という手段を取ることはないでしょう。恐らくは池袋にでも行って、ヤクザか何かへの仲間入りに挑戦するかと思います。秋山が傍から見て忙しそうにしているのは、自暴自棄になって自身にそんなことをさせないように頑張っているからです。身体を壊して病院に行って医者から過労だねと言われるほど自分を酷使する理由は簡単です。真剣にならざるをえないのです。こちらは生命が掛かっているのです。複数の団体に所属して複数の企画に関与して、誰にでもちゃらちゃらと話し掛けることができて、チェーンを多用するファッションを好んでいる理由は簡単です。耐えず魂を鍛え、己の中の狂いと病みとを育て、この世に未練を作っていかなければ、秋山は明日にでも簡単に誘いに乗ってしまうからです。つくづく自身の脆弱さを怨みますよ。秋山真琴は弱い。だがしかし自己の弱さを認識し許容することによって逆説的に講ぜられる理論もあります。すなわち、秋山真琴は弱くない。秋山真琴は確かに弱いが、けして諦めない。そして諦めないかぎり、秋山真琴はけして弱くない。
 昨日は帰宅途中に、駅で選挙にいこう! 似顔絵無料キャンペーンと言うのを見かけました。井上玲さん*1という方がひとりでやっていて、政治や選挙について語り合いました。最後に写真を取られ、それがサイトの方に載っているので、興味ある人はどうぞ。