- 作者: 加納朋子
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2000/02
- メディア: 文庫
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『ななつのこ』に続く駒子シリーズの第二弾。主人公の駒子が遭遇した事件を探偵役に伝えて、探偵が“解決編”を空想するという点は前作と同じだけれど、今回はさらに駒子の小説の読者から、その事件の真相を知っているとしか思えない手紙が届く。謎の手紙は、最後の一篇によって全ての事件を繋ぐ一本の糸となり、その流麗なラインは前作のそれを凌ぐ。本書はそれほどエンターテインしていないので、作者から与えられるものをただ受けとって楽しみたいという人には不向き。作中に散りばめられた宝石を、拾い集めるようにして楽しむのが正解。