- 作者: うえお久光,藤田香
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2004/07
- メディア: 文庫
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非常に残念なことだが、消化不良さや不完全燃焼さを感じた。11巻のライトノベル史に残っても不思議ではない素晴らしさと、それを引き継ぎつつ次巻への期待を否応なく高めてくれる12巻が良かっただけに、13巻のそれを片手落ちの感が拭えない。つまらくはないのだ。確かにサクラと美里の山中におけるサバイバル生活は、真に迫るものがあり、一般的なライトノベルのそれと比較しても、けしてつまらなくはないだろう。その後の展開も、今までの主要な人物に焦点を当てつつ、確実に物語を進行させ、きっちりと片をつけていた。しかし、今ひとつ、もう一歩、まだ何かが、何かが足りないまま終わってしまった。勿論、吸血鬼との燃えるけど論理的でない一騎打ちを望んでいないわけではない、本書に書かれたように変則的なそれしか展開的に不可能だろう、だがしかし。不満が残る、残念だ……。