- 作者: 大凹友数,KEI
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2005/10
- メディア: 文庫
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秋山と同じ84年生まれと知り「いかほどの書き手なのか」という好奇心と、「いやでも正直つまんないだろうな」という思いを抱きつつ読んだところ、驚いた。全編に渡りすごい妄想っぷりなのだが、それが何処までも明るく突き抜けているのだ。いわゆるハーレム物とは異なり、何て言うのだろうか、ちょびっツに近いかもしれない。もしかしたら、これは人間の持つ願望や欲望をライトノベル風に描いた、文学なのかもしれないとさえ思ってしまう。それがちょっと予想外で驚いた。主人公の卑屈さや、ほとんどの登場人物の視野が狭いことが、鼻につかないでもないが、思っていたほどつまらなくはなかった。