雲上ブログ〜謎ときどきボドゲ〜

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1169『新興宗教オモイデ教』

新興宗教オモイデ教 (角川文庫)

新興宗教オモイデ教 (角川文庫)

 主人公が密かに恋心を抱いていたなつみさんは、一ヶ月前に数学の教師と修羅場を繰り広げ、学校からいなくなってしまった。そして今、彼女は主人公の前にいる。人間を発狂させる誘流メグマ祈呪術の使い手にして、オモイデ教の信者として――!
 中々、秀逸な冒険小説だった。なつめさんをオモイデ教から救い出そうとしたり、最強のメグマ師として目覚めてしまったり、先の展開がことごとく読めてしまうのだが、こちらが新興宗教ならば敵も新興宗教であり、味方も敵もある意味において狂っているので、楽しいことこの上ない。大槻ケンヂと言うと、やはり筋肉少女帯が頭に浮かぶので、エキセントリックなものを予想していたが、奇天烈なのは外見だけで中身は比較的、真っ当に作られていた。いやはや、これがアーティストと言うものか。恐れ入った次第。