雲上ブログ〜謎ときどきボドゲ〜

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1170『ひと夏の経験値』

ひと夏の経験値 (富士見ドラゴンブック)

ひと夏の経験値 (富士見ドラゴンブック)

 タナケン、正則、阪本、そして「おれ」は、TRPGが大好きで放課後や休日は日がなゲームに励んでいた。この夏、キャンペーンと呼ばれる四話連続のゲームを開催することになった主人公は、この夏が特別なものになるのではないかと胸が膨らむ。さらに! なんと夏の間だけこの地方にやってきたTRPG初心者の少女がキャンペーンに参加することになったのだ。異性に対する免疫が皆無の彼らのひと夏の体験♪
 抜群のストーリーテラーである秋口ぎぐるの、ゲームに対する気持ちが熱すぎる。回収しきれていない伏線や、ご都合主義な展開もあるのだが、それを押しのけて読ませること読ませること……。初心な主人公ほか仲間たちと少女の会話も最高に面白いし、何度も笑ったし、最後は現実世界での山場と、TRPGの中での物語の山場が重なって感動さえしてしまった。良かった。