日本怪奇小説傑作集 2 紀田 順一郎 東 雅夫 東京創元社 2005-09-22 売り上げランキング : 222006 Amazonで詳しく見る by G-Tools asin:448856402X |
収録作で特に素晴らしいと感じたのは、山本周五郎「その木戸を通って」と久生十蘭「妖翳記」。山本周五郎に関しては、『回廊』第12号に書評を書いたのでそちらを待っていただきたい。*1
久生十蘭「妖翳記」この作品では、章と章がわりと淡々とぶつぎりにされており、しかもその繋がりが滑らかでない。気がついたら主人公は、どんどんある女性の言いなりになっていて、ひと息に狂気のせかいに飲み込まれてしまっているのだ。この酩酊感が堪らない。後、無粋なことを言えば、ここに登場する女性は、なかなかいいツンデレかもしれない。
*1:ついコピペしてしまった。