雲上四季〜謎ときどきボドゲ〜

本と涙と謎解きと、愛しさと切なさとボードゲームと

セカイのスキマ

セカイのスキマセカイのスキマ
田代 裕彦

富士見書房 2006-06-10
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asin:4829163550
 静かな高校生活を送ろう──そう思っていた主人公・小澤哲の希望はしかし「生徒は必ずどこかの部活動に所属していなくてはならない」という校則に粉砕された。仕方なく幽霊部員を認めてくれそうな彼の前に現われたのは「四つ辻の会」という謎めいた部活であった……。
『平井骸惚此中ニ有リ』と『キリサキ』とでミステリ読みの耳目を集めた田代裕彦の新シリーズは、怪談とミステリの融合。

「本来、怪談というのは曖昧なものなんです。どうしても分からないことがあって、その《分からないこと》に理由をつけようとするから、怪異が生まれてくるんです。こうなってしまったのは、お化けのせいだ、妖怪のせいだっていう風に」
(207ページより)

 この《分からないこと》を解き明かすことで、妖怪を退治し、事件を解決するというのが本書の骨子。事象だけを捉えれば、京極夏彦京極堂シリーズにおける憑き物落としに似ているが、もう少しライトノベル読者が読みやすいように工夫が凝らされていたように思う。ただ、それとは別問題で、主人公の性格がちょっと肌に合わなかった。やや鼻につくと言うか、好きになれないと言うか……うーん、残念。