うれしの荘片恋ものがたり ひとつ、桜の下 岩久 勝昭 富士見書房 2006-06-10 売り上げランキング : 180255 Amazonで詳しく見る by G-Tools asin:4829163542 |
長編という形式ではあるものの、前半には日常の謎がいくつか配されていて、テンポよく面白く読むことができた。うれしの荘という物語の舞台となる空間になっても、過去パートが語られはじめたあたりから時の重みが感じられるようになり、解決編において過去と現在が交差し、謎が解明されるシーンは美しくさえあったように思う。ちょっと米澤穂信『氷菓』に似ているような気もする。中々、良質。