『ひぐらしのなく頃に』で知られる07th Expansionの竜騎士07の、この夏の新作は『うみねこのなく頃に』ということを今日、知りました*1。公式サイトをちらほらと見ていたら、興味深い記述があったので引用したいと思います。
犯人は魔女。アリバイもトリックも全ては魔法。
こんなのミステリーじゃなくてファンタジー!
あなたが悔し涙をぼろぼろ零しながら、そう言って降参するところが見たいのです。
私が期待するのは、正解に至る推理が現れることじゃない。
一体何人が最後まで、魔女の存在を否定して、“犯人人間説”を維持できるのか。
つまりこれは、魔女と人間の戦いの物語なのです。
http://07th-expansion.net/umi/soft/introduction.htm
これは面白そうですね。
「解決を投げてしまっている」と言ってしまえば、その通りですが、逆に言えば「遊びを残している」とも言えますね(ここで言う遊びというのは、余白や間隙のことで、作中に描かれていないからこそ、読者がその想像力を発揮することのできる領域のことです)。
先行作品としては、東野圭吾『どちらかが彼女を殺した』が挙げられそうですね。作中で行われる捜査によって、容疑者がふたりにまで絞りこまれるのですが、真犯人は明かされず、読者の推理力に委ねられている作品です。言ってみれば「読者への挑戦状」が出されたところで終わってしまうようなミステリ(ちなみにこちらは、論理的に検証すれば、真犯人を指摘することができます。また、文庫には解決編が書かれた袋綴じが巻末に収録されています)(『どちらかが彼女を殺した』が面白かったひとは『私が彼を殺した』もオススメ)。
- 作者: 東野圭吾
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1999/05/14
- メディア: 文庫
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- 作者: ピエールバイヤール,Pierre Bayard,大浦康介
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2001/09
- メディア: 単行本
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発売は2ヵ月後ですけれど。
さて、そんな感じで最後に3冊ほど「犯人は人間ではない!」と大上段に振りかぶったミステリのなかで、面白いものを挙げます。あらすじはネタバレが恐いので止めておきます。
- 作者: 久住四季,甘塩コメコ
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2005/11
- メディア: 文庫
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- 作者: 北山猛邦
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2007/01/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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- 作者: 三津田信三
- 出版社/メーカー: 原書房
- 発売日: 2006/02
- メディア: 単行本
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*1:「の」がやけに多い一文になってしまった。