雲上ブログ〜謎ときどきボドゲ〜

オススメの謎解き&ボードゲーム&マーダーミステリーを紹介しています

デザイナーという縁の下の力持ち

 id:kim-peaceさんのところで、いや、読者じゃ駄目じゃん? イラストレーターも作品作る側にを経由して、それ以前に、作品ちゃんと嫁>イラストレーターを知りました。で、これは加野瀬さんのエントリに対する言及なんですが、それはそもそもはてな匿名ダイアリーで始まった話で、その元を正せば海燕さんや、平和さんの表紙に関する話まで遡れそうな気がするのですが。ちょっと煩雑に過ぎるので、置いておきます。
 で、ざっとトラックバック先やブックマークを見たのですが、編集者の存在を指摘するひとはいても、デザイナーの存在を指摘するひとがいなかったことに驚きました。表紙がいかにして作られるかは、出版社や編集部や編集者によって異なるでしょうが、基本的には、
1:編集者がイラストレーターとデザイナーを選ぶ。
2:デザイナーがイラストレーターの描いたイラストを表紙にする。
 もしくは、
1:編集者がデザイナーを選ぶ。
2:デザイナーがイラストレーターを選ぶ。
3:デザイナーがイラストレーターの描いたイラストを表紙にする。
 です。したがって、確かにイラストレーターは小説に描かれている作品内世界を、読者が視認できるかたちにするという役割を負いますが、それ以上にデザイナーが小説とイラストが作り出している作品内世界を、読者が視認できるかたちにするという構図の方が前面にあるはずです。それを考慮すれば、表紙を見て、そこに描かれているイラストを見て、イラストレーターだけを(もしくは編集者だけを)批判するのは、ちょっと筋違いなのではないかなあと疑問を抱きます。


 せっかくなので秋山が好きな鈴木成一というデザイナー……と言うか、装丁家を紹介したいと思います。情熱大陸プロフェッショナルに登場したことがあるので、ご存知の方も多いと思いますが、漫画・小説・辞典とジャンルを選ばずに仕事を請け負い、今までに4000冊以上、月に50冊の本を手がけ、そのすべてを読んでいる、という方です。以下、三冊ほど秋山が好きな装丁をご紹介。
スカイ・クロラ
半島を出よ (上)
夜は一緒に散歩しよ
 いやー、改めて見ましたが実に素晴らしい。作品内世界をこれ以上はないぐらいに反映していますよね。


 と言うわけで、イラストレーターや編集者だけでなく、デザイナーもいますよ! というお話でした。