雲上四季〜謎ときどきボドゲ〜

本と涙と謎解きと、愛しさと切なさとボードゲームと

『アリフレロ キス・神話・Good by』

 面白くなかったという訳ではないけれど、順位をつけるなら、ロクメン>樹海>黒白>アリフレロでしょうか。読みやすさ的には、樹海>黒白>アリフレロ>ロクメンだと思いますけど……感想はこちら

最後の数ページにはぐっと来てしまったりもした。

http://review.kairou.com/?eid=623538

 以下、感想リンク。中村九郎は賛否両論の激しい作家なので、ここは「どこが面白いか」をちゃんと説明しているひとを選ばせていただきました。ああ、しかし感想を蒐集していたら、読んだばかりなのに中村九郎分を摂取したくなって参りました。style-Fの『神様の悪魔か少年』が待ち遠しくて仕方ありませんっ!

異次元の文章センスが炸裂してます。唐突な表現、唐突な展開のオンパレード。ちょっと素では描けないような文章が目白押し。それでいて最後のページまでお話を紡げている。正に今ライトノベルというジャンルでしか読めないような作品。それも唯一無二。

http://d.hatena.ne.jp/Run2/20070329/1175180009

なかなか言語化しづらいけど、こういった不思議な話を語る上で、既存の聖書とかにバックボーンのガジェットを求めるのではなく、一見神話とかとは無縁そうなものから見立て(っていう日本語でいいのかな?)のベースとなるガジェットを選び出して、話を構築していくことで、俺の脳内では「俺も良く知っているものをそう使ったかあ!」ともの凄く興奮する、と言うことかな(類似例としては、民話とか童話とかを組み合わせる、とか。もっと突き詰めていくと造語のセンス、つまり良く馴染んでいる言葉を組み合わせて、新しい語感を受け手に与える技術、に行き着くのかな)。

http://d.hatena.ne.jp/sakakigura/20070404

紛う方無き傑作です。主人公の分解と再構成、複数化する語り手の一人称、抽象性を兼ね備えたガジェットが乱れ飛ぶ物語、相変わらずの人物描写、九郎汁だだ漏れのリリカルな恋愛。残すところありません。

http://d.hatena.ne.jp/rideback/20070519

そのロマンスと作者のフェチ、ラノベ然としたギミックの共存が恐ろしいほど巧みに達成されていて昨今の一般文芸に対するファックとしても最高の武器となりうる作品。

http://d.hatena.ne.jp/evataka/20070324

圧倒的な流れというか、ドライブ感で持っていかれます。一つ一つの意味の分からない事象が積み重なって生まれる、独特の疾走感が中毒的です。

http://d.hatena.ne.jp/KeiKomori/20070421/p1

しかし、考えてみれば人間なんてたいした理由も無く普段と違う行動を取ったりするし、性格だって精神状態でいくらでもかわって来るわけで、中村九朗と言う作家は、そうした人間の不確かさそのものを描こうとしているように感じるし、その点はもっと評価されるべきなのだと思う(だが単に天然である可能性も捨てきれない…がそれはまあ置いておこう…)。

http://kiicho.txt-nifty.com/tundoku/2007/05/good_by_d0ef.html