- 作者: 米澤穂信
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2007/08
- メディア: 単行本
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館内で交わされる会話も、やや知的なものが多く、米澤穂信作品におけるちょっと賢い主人公が好きな読者は、面白く読み進めることができるだろう。驚いたのは終盤、ややメタ的な視点を介しつつ、凄まじい勢いで伏線が回収されていくのだが、ここがミステリ好きとしては堪らなかった。充分なヒントは与えられていたにも関わらず気づくことが出来なかった悔しさを噛みしめた一方、まだこのようなかたちの解決編が残されていたことに純粋に驚きもした。
以下、感想リンク。今回は質より量。とにかく多くの感想を紹介させていただきます!
私は基本的に館モノはあんまり好きじゃないんですが、そしてその理由はほぼ十割の確率でいっぱい人が死ぬからなんですが(千反田みたいですね)、米澤味がうまい具合に聞いているのでこの「インシテミル」はおいしくいただきました。
http://kanonbaby.blog35.fc2.com/blog-entry-128.html
読んでいる間中、「これは本当にあの“米澤穂信”が書いたのか?」という疑問符が目の前にチラチラと浮んでは消え、「いったいどうしてしまったの」という嘆きが浮んでは消え、「いや、きっとこの先に大きな驚きが待っているんだろう」とは思いながらも、もう話の中に入っていけませんでした。
http://penguin-bookcafe.blog.ocn.ne.jp/penguin/2007/08/post_89c1.html
読んだのは三日前だけど、面白かった。これが本格ミステリというものかと感心した。
http://blog.livedoor.jp/mellowhead/archives/51058569.html
それにしても、この米澤穂信っていう人、今まで書いてきた作品から、あまりマニアックなミステリー読みじゃないのかと思ってましたが、かんちがいだったようです。
http://blog.goo.ne.jp/3na3no/e/03cd3fc09faed73795d46191d01a297f
全編からミステリーマニアの匂いがぷんぷんします。
現実離れの設定も、人物像が堅実なので、何だこりゃ感で頁が止まることがない(何だこりゃ感って何だ)!
http://blog.livedoor.jp/umi4038/archives/51045553.html
感心したのは、それらのガジェットが「ミステリ的」であることを逆手に取った構成をとっているところです。例を挙げれば、上記した凶器について有名ミステリで使われたものが使われて、それの引用元も明らかにされているのですが、何故か正しく引用されていないものがあったりします。それが解決のヒントになっていたりする訳です。
http://nikola-t.cocolog-nifty.com/blog/2007/09/post_6909.html
バトルロワイヤルほど悪趣味じゃないけど、その他の米澤作品と比べてみると十分読後感が悪い。そんな作品です。いや、でもおもしろいですよ。400P強ありますが、このあたしがうんざりせずに読みとおせましたから。
http://kanata-kanata.at.webry.info/200709/article_2.html
この作品、最後まで読んで「この後日譚であと1、2本書けそうだな」と思いましたが、それは無粋ってもんですかね。やや不満は残りますが。