- 作者: 石持浅海
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2007/05
- メディア: 単行本
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たとえば人柱。このせかいにおける彼らは、工事を始める建物の基礎部分に入りこみ、そこで工事が終わるまで土地の神に祈りを捧げるのだ。この際、人柱がちゃんと生活したり発狂してしまわないようにシステムそれ自体は近代的にアレンジされているのだが、人柱自体は旧弊極まりないだろう。他の風習についても同じくで「確かに現代まで残っていたら、こういう風に変化しているだろうな」と納得できる理由が付随されている。
以下、感想リンク。架空の日本が舞台なのですが、未だそういう風習が残っていると勘違いした読者もいたようで驚きました。
この設定は、なかなか面白かったです。
http://blog.livedoor.jp/ebinote/archives/51104310.html
設定を理解するまでにちょっと時間がかかって、ミステリの方になかなか集中出来ないなぁ〜という難点はありましたけど。
石持浅海というと、これまでの作は、ややトリックや舞台設定が先行気味の本格、という認識でいたのですが、今回は一転してなんとも軽いタッチの連作。
http://katsuji-diary.jugem.jp/?eid=408
日本の古い文化を現代風にアレンジし、ミステリに仕立てたのが今回の石持さんの最新作。
http://plaza.rakuten.co.jp/torpor/diary/200707100000/
こういうの、どっかで読んだことあるなあ・・と思ったら、山口雅也「日本殺人事件」とよく似てるんですよね。
安楽椅子探偵では、アシモフの「黒後家蜘蛛の会」なんかが有名ですが、基本的に、探偵役の人物が話を聞き終わった段階で、手掛かりはほとんどさらされているわけですよね?(大体ですが)
http://fanakwchdwn.hontsuna.net/article/1898431.html
語り手の話の中に、伏線はバッチリ張られている。これぞ本格!!
石持さんの作品はユニークなクローズドサークルが特徴的でしたが、今回の発想にも大いに驚かされました。それでも読んでいるうちに、だんだん日本独特の風習が今残っていてもおかしくないと思えてくるから不思議です。
http://plaza.rakuten.co.jp/samiado/diary/200708150000/
奇想天外?というか。いつもと芸風が違うので焦りました。
http://blog.livedoor.jp/olive18/archives/51032425.html
なんかバカミス?だなあ。私 霞流一さん、鯨統一郎さんとか、好きですよ?