敗北への凱旋 綾辻・有栖川復刊セレクション (講談社ノベルス)
- 作者: 連城三紀彦
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/08/07
- メディア: 新書
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本書は暗号ミステリであるらしいが、音楽と短歌に込められた暗号が、少しずつ解明されていって、最後に真相が明かされる場面は圧巻。通常、暗号はただのガジェットのひとつとして使われがちだが、本書のそれは厚みがあって素晴らしかった。
以下、感想リンク。壮大さや美しさに酔いしれた方が多いようですね。
しかし哀しいお話でした。ドラマ性の強い物語なのですが、とびきりトリッキーなミステリィだったりするのです。なにせ暗号解読ですよ! 普通じゃ解けないよ、こんな暗号・・・でも美しい〜。
http://blog.goo.ne.jp/min_from_p-j_tsuusin/e/fdae79407cf6dd21376e1f422fa9dfba
次第に明かされていく暗号の謎もさることながら、何故それほどまでに大切なメッセージを暗号として残したのか?という疑問の答え、そしてそもそもの暗号の内容によって明らかになる壮絶な愛憎の物語など、何重にも仕掛けられた衝撃の連続はさすがの一言。これでもかと畳み掛ける終盤の展開は圧巻です。
http://blog.goo.ne.jp/take_14/e/fba5a2c45d8598560b974e45f99281a2
詩的な文章の美しさと同時に、静寂と時が止まっているかのような動きの無い場面を、後ろ姿の女の帯に描かれた鶴で表現する描写力は素晴らしい。
http://snookdebook.blog58.fc2.com/blog-entry-261.html
最終的な事件の構図があまりに大きすぎて度肝を抜かれること間違いなし。ミステリを中心的に書いていた頃の連城作品はマニアの間で大変人気なのですが、その理由がわかりました
http://horadeverdad.seesaa.net/article/56073479.html
追記
絶望した! 雲上四季さんの『敗北への凱旋』感想リンクの中に黄金の羊毛亭さんの『敗北への凱旋』の感想が入ってなくて絶望した!(笑)
http://d.hatena.ne.jp/sangencyaya/20070923/1190556845
いや、だって作中の曲のMIDIファイルって、読んだ人ならぜひ聴いてみたくはなりませんか?
と言うわけで、感想リンクに1件追加します(笑
ちなみに、寺田武史が残した二つの曲(「九つの花」と「SOS」)について、作中に登場する楽譜をもとにMIDIファイルを作成してみました。音符をベタで打ち込んだだけで表情などは一切つけてありませんが(ピアノは難しいのです)、興味のある方はお聞きになってみて下さい。
http://www5a.biglobe.ne.jp/~sakatam/book/r150.html#gaisen