少し前にTwitterで誰かが「来月の『メガストア』には『真・瑠璃色の雪』が収録される」と書き込んでいて、「めがすとあってなんだろふ」と検索してみたら、エロゲー雑誌でした。
エロゲーはともかくとして、雑誌全般が好きなので、公式を見て回っていたら、どうやら毎号、古くなって、今や中古屋でしか入手できなさそうなエロゲーを完全収録しているようです。そんな中で『フォーチュンクッキー』という、J・さいろーがシナリオに参加しているゲームを収録している号があったので、気まぐれに取り寄せてみました。
メーカー特集Psy-chs(サイクス)
メガストアは毎号、古いゲームの完全収録の他に、特定のエロゲーメーカーそれ自体の特集も組んでいるようで、今回はPsy-chsという陵辱物を得意とするメーカーのプロデューサーにインタビューしたり、作品群や新作を紹介したりしていました。
で、そのインタビューの中で、ちょっと興味深い項がありました。Luchs(ルクス)というブランドを立ち上げたものの、売れ行きが芳しくなかったという下りなのですが、
プロデューサー杉浦淳介氏(以下/杉):以前から手伝ってもらって、注目もしてた藤井一葉にお願いしたんですが……。
メガストア編集部(以下/メ):Luchsブランドのまま続けるという選択肢はなかったんですか?
杉:ええ。むらやま同様、絵を生かすことを考えると、一度ついたイメージで続けるより新ブランドを起こす方が、ね。
後、もうひとつポップだったり、陵辱でない企画を発表するタイミングについての下りで、
杉:「陵辱といえばPhy-chs、Psy-chsといえば藤井一葉、藤井一葉といえば陵辱」が定着してからの話。
この2箇所に、ちょっと衝撃を受けました。
看板シナリオライター、もしくは看板イラストレーター
考えてみれば秋山の知る数少ないゲーム会社は、ブランドイメージに代表的なスタッフの名前を、大々的に打ち出す傾向にあります。たとえばFFであれば坂口博信、植松伸夫、天野喜孝。ドラクエであれば堀井雄二、鳥山明、すぎやまこういち。ロマサガであれば河津秋敏 、伊藤賢治。
エロゲーはあまり知らないので、パッとは思いつきませんけれど、虚淵玄、片岡とも、奈須きのこ、星空めておあたりは、わりと戦略的に名前を出している気がしますね。特に虚淵玄と奈須きのこに関しては「ニトロプラスと言えば虚淵玄、虚淵玄と言えばアクション、アクションと言えばニトロプラス」、「TYPE-MOONと言えば奈須きのこ、奈須きのこと言えば伝奇、伝奇と言えばTYPE-MOON」、と言ってしまえるくらいに、ブランドイメージが出来上がっているような気がします。
で、そんなブランドイメージのひとつが原画家による絵である、と。
まあ、しかし、考えてみれば至極当然の話ですよね。実際に店頭に並ぶのを見たとき、同じイラストレーターであれば、一目で分かりますものね。多分。
落ちとか、
特にないですよ。
や、敢えて言うとするならば、秋山も、同人をやっている人間なので、ひとつ、このブランドイメージを確立すべきかもしれないと感じました。自分自身を前面に打ち出すというよりかは、分かりやすくて明確な何かを、ブランドそのものとして象徴的に、飾り立てる必要があるのかも、と。
言わばブランド論。
なんて適当に言ってみましたが、ググってみたら、ちゃんとある言葉みたいですね。面白そうです。調べてみます。続きは、また今度。