積みゲーを崩す日々からこんにちは。2008年末に『パソコンパラダイス』が200号発行を記念して、199号から201号にかけて、3号連続で収録したゲーム『-atled- 第1部』から『-atled- 第3部』までをまとめた『-atled-完全版』が、2009年夏のコミケで頒布されていたので、購入していたのでした。
総指揮を樹原新さんが担当し、シナリオに七海真咲さんや、ナカオボウシさんがいらっしゃって、さらにグラフィックが浜田遊歩さん、サウンドにTeam-OZと、けっこう、ほえ〜となる面子で、気になっていたのです。気になっていたにも関わらず、半年間も積んでおくとは、いかがなものかと思わないでもないですが、まあ、プレイしました。
一言で感想を述べると、ド直球、でしょうか。いわゆるタイムトラベル物なのですが、その手のSFが骨子に据えるであろうセンス・オブ・ワンダーの類は、むしろ全力で放置され、どちらかと言うと青春や友情、親子の絆といったものにフォーカスされていました。何が、ド直球かと言うと、この絆の部分ですかね。最初は何でこんなに変な構造なのかと思ったのですが、なるほど思春期にある少女と、まだ若い母親が語り合うには、このシチュエーションしかありえないのかあと納得した次第。そういった観点からすると、大変面白かったです。
でも、同時にえらく期待外れでもありました。生粋のジャンル小説読みからすると、やはりどうしてもタイムパラドックスや、タイムトラベルならではの仕掛けの方に期待を抱いてしまうわけで、そういう面がわりと置き去りにされているのは、なんとなくちょっと……でしたとさ。
後、けっこう音楽が豪華で驚きでした。途中、何度も挿入歌が流れるんですよね。気合を感じました。後、背景。これが、また、すごいきれいで。ちょっと切り出して、iPhoneのに送ってやろうかなと思いました。いい背景でした。
……しかし長かった…………。
追記
そうそう、エンディングのなかでは、3人でバンドをやるのがいちばん好きです。随一でした。