雲上ブログ〜謎ときどきボドゲ〜

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ドミニオン収穫祭は駄作ではない、デッキ構築の新しいステージだ!

 日本語版もリリースされましたし、英語版をプレイしたときに書いたエントリを、丸々コピペしてみんとす。

 収穫祭のカードは、ユーザにバランスを意識させますね。従来のドミニオンの場合「選択と集中」というキーワードがありました。例えば寵臣プレイをするのであれば、寵臣のカードを5枚は持っていないと駄目ですし、庭園プレイをするのであれば役人や工房みたいなカードを増やしてくれるカードは、いくら所持していても困りません。つまり「自分がどういうスタイルでプレイするかを、サプライが出来上がった時点で決めさせ、その通りにプレイさせる」ことを、従来のドミニオンは、変な表現をすると「強制」していたように思います。

 収穫祭におけるカードは、その方向性とは真逆です。

 カードの種類を重要視するカードは「選択と集中」を許しません。むしろ、どのカードも満遍なく購入させるように、平準化を志向しています。

 これは奇妙な話です。

 本来、ドミニオンは共通のサプライから、オリジナルのデッキを構築するゲームでした。ここに「カードを満遍なく買いなさい」というオーダーが来ることは、ある意味、デッキを「構築させない」ことを意味します。デッキ構築ゲームにも関わらず、デッキを構築させないとは、こはいかに?

 この問いを自分自身に投げかけたとき、湧き上がったきたのは答えではなく「ついにドミニオンはここまで来たか」という感動でした。改めて考えると、これは凄いことです。秋山が最初にドミニオンをプレイしたのは、繁栄が日本語化される直前で、ラ管連のボドゲオフで錬金術までをプレイし、柏木で繁栄英語版をプレイしましたが、あのときには、このゲームが、こんな風に成長進化するとは、思いもしませんでした。

 多くのドミニオンライクなゲームが、旧来のドミニオンと同じく「楽しいデッキ構築」を志向している中、王者ドミニオンは、既にして次のステージに進んでいたのです。

http://d.hatena.ne.jp/sinden/20110718/1310951301