先日、Ustで放送されたブックカフェ窓辺に、CRUNCH MAGAZINEの今村友紀さんがゲストとして登場されました。
喋っていたことは、ほとんどTwitterやCRUNCH内で書かれていることを再構築していただけなので、これと言って新鮮味は感じませんでしたが、改めて肉声にされると、迫力があります。CRUNCHがどうなるのか、アマチュア文芸の世界がどうなるのか、この世界がどうなるのかは分かりませんが、もう少しCRUNCHとの繋がりを強くしたいなという想いに駆られるようにして原稿用紙にして10枚ほどの掌編を書きました。
それが「偽史編纂家、大いに嗤う」です。
今村さんが主催しているサークルの同人誌に、寄稿するような気持ちで書いたものです。
開いてパッと見れば分かると思いますが、いわゆる実験小説の部類に入るでしょう。ただ、変なのは見た目だけで、あんまり深いことを考えずに、さらさらと頭から読んでいただいて大丈夫ですし、結末と言うか主題は、いつも通りの、つまり人間賛歌です。
執筆にあたり、影響を受けた作品としてローラン・ビネ『HHhH(プラハ、1942年)』を挙げておきます。この作品は、歴史小説やノンフィクションの様相を呈しながら、真実とは何か、小説とは何かという問いを内在しており、いわゆる小説について書かれている小説とも読むことが出来ます。同様のテーマを扱った作品として、佐藤友哉『1000の小説とバックベアード』も忘れられないですね。ちなみにテーマ的には『ワイルドアームズ セカンドイグニッション』の影響を強く受けていることを告白します。