九州では最大級の規模のゲーム会であると聞きました。
諸般の事情で熊本を訪れたので、こちらの会に顔を出してみました。
コークス
初めて遊びました。
イギリスのパブで生まれた、コルク栓を落として、立ったら点数が貰えるアクションゲームです。これと言って、難しい要素はなにもなく、ただコルクを落とすだけです。でも、角度やタイミングに気を配る必要があって、プレイ感としてはダーツに近いですね。
運良く勝ち進むことが出来て2位でした。
光より遅く
リクエストをいただけて立てました『光より遅く』。ポップを用意した甲斐があります。
4人いらっしゃったので、秋山は入らず進行を担当。事前に決めたストーリーは、阿蘇山が噴火して、船に乗り込んだ4人がバラバラに逃げるというもの。さすが熊本です!
おはじき
熊本のボードゲーム専門店、ゲームフィールドのお子さんお二人と遊ばせていただきました。
インストや雑談を含めると1時間くらいかな。延々とおはじきしました。基本となるルールは、相手の王(または女王)を取ったら勝ちというもの。2人プレイの場合は、王と女王の両方を取る必要があるけれど、3人プレイの場合は、1プレイヤ1王または1女王がバランス良いとのこと。
家来の人数を変えつつ、何度もプレイしました。
ゲームとは関係ないですが、学校の出来事や将来の夢も教えていただき、ちょっとグッと来ました。
テレストレーション
楽しくおはじきしていたら、他の方のお子さんがやってきました。凄まじいコミュ力の高さだと感心しながら『テレストレーション』を遊ぶことに。
『テレストレーション』自体は安定の面白さで、10歳以下の方でも楽しくプレイすることができたのですが、子どもが遊ぶには、もう少しプレイアビリティを高められるなと感じました。ペンが太いので、名前を書くのが大変ですし、お題で「USBメモリ」なんて来ても困ります。せっかく素晴らしいゲームなので、コンポーネントを全体的に大きくして、シンプルなお題だけのカードがあったら、良いなと感じた次第。
再び、ゲームフィールドのお子さんの話で恐縮ですが、お二人とも激烈に絵が上手かったです。上のお子さんは、単純に絵が上手かったのですが、下のお子さんは、巧みに要点を捉えていて感動でした。
終わりに
とても楽しかったですね。
主催の方が、常時、受付にいらっしゃって、通りがかった方にボードゲームについて説明されていたり、卓が足りなくなってきたら、レジャーシートを敷いて、ゲーム置き場を移したり、随所に工夫が見られました。会の運営状況を記載した小冊子も素敵ですね。
小さいお子さんも、5名ほどいらっしゃったでしょうか。和やかであたたかい会でした。
おまけ
以下、熊本観光の思い出など。
黒亭
熊本駅から徒歩5分強。熊本にやってきた観光客を迎え撃つという覚悟を感じるお店です……が、その気負い故にか、臭みは巧妙に消され、期待していたほどは上品な味わい。レンゲの中で卵黄を潰し、麺を絡めながら食べるのは面白かったです。
熊本県立美術館
熊本市出身の画家である牛島憲之が展示されていました。
不安を煽ってくる画風で、どこか現実離れした雰囲気の漂う、孤独な画風でした。
こちらは細川家第14代当主の細川護久の元に嫁いだ細川宏子に関する展示。説明文が独自で「可愛らしい花柄ですね」だとか「この赤はきっと似合っていたことでしょう」など、細川宏子に対する愛が感じられました。
エヴァンゲリオン展もやってました。セル画、イメージイラスト、原画や絵コンテなど。くまモン初号機もいました。
装飾古墳室も覗きました。遺跡に迷い込んだ気分です。子どもの頃に、ピラミッド展を見たことを思い出しました。
旧細川刑部邸
武家屋敷の内装を、じっくり見ることが出来ました。熊本城から距離があることもあり、観光客がほとんどおらず、静かに過ごせます。ここは、良かったです。
夏目漱石内坪井旧居
天野屋
上通の北端に近いところにある古本屋さん。
商店街の端というのは、古本屋さんにとっては良い立地だそうですね。商店街の客も足を伸ばしてもらえるし、本を売りに来る人も車で来やすいと。店先にある50円棚は、けっこう日に焼けてました。当たり前かもしれませんが、郷土系の本が充実していましたね。二階には掛け軸なんかもあったりして、階段を登り終えたところで、ちょっと手をつこうと思ったら額縁で、目を走らせたらけっこう良い金額が書かれてあって焦りました。アガサ・クリスティ『検察側の証人』を購入。
舒文堂河島書店
天野屋さんよりもう少し中心に近いところにありました。こちらも正統派の古本屋さん。
店の奥は、やっぱり掛け軸がありました。後、木彫りのフクロウがいっぱいありましたが、売り物なのかどうか……。天野屋さんもそうでしたけれど、価格はちょっと高めの印象。熊本市内には、あまり競合がいないから出来る価格設定なのかもしれません。
ジョン・ディクスン・カー『盲目の理髪師』を買ったら袋に入れる代わりに、オリジナルのカバーを巻いてくださいました。こういうのは嬉しいですね。大事にします。
金龍堂まるぶん
熊本の新刊書店と言えば金龍堂まるぶん。近頃、新刊書店への関心は薄れているけれど、店先の河童に誘われるようにして店内に入り込んで仰天。これは、とても良い店作りです。店員の洗練性、客の導線に沿って並ぶ背の低い本棚、子ども向けのコーナー、ジャンル小説の奥深さ、郷土コーナー、自費出版のコーナー。新刊書店のひとつの理想形です。
何よりも本棚が低いのが良いです。奥行きのある店を、隅々まで見渡すことができ、ついつい奥まで足を伸ばしてしまいます。そして、奥にジャンル小説があるのが良いですね。この書店と共に育つ学生は、きっと良い本読みになると感じました。近くには舒文堂河島書店さんもありますし、恵まれています。
長崎書店
新刊書店としての正統派という意味では、長崎書店さんの方が今風かもしれないと感じました。品揃えも抜群、それにギャラリーコーナーがあるのも面白いですね。角にある立地を活かし、入り口が複数あるのも良い感じです。
ツタヤ・ミュージック・カフェ・モリコーネ
凄いお店だと驚きました。
左のドアから入るとカフェ、右のドアから入ると雑貨やCDや本を扱っているお店、そして、両方のお店が交わる奥のスペースは、イベントスペースだったり、イートインコーナーだったり、バーカウンターだったりします。複数の施設のハイブリッドとは、まさにこのことです。
音響にもこだわっているらしく、カフェ、バー、メインスペースと、異なる音楽が流れているのが聞こえます。本棚は棚毎に判型や著者、出版社の区別なく、テーマで揃えられているのも面白かったですね。
熊本市現代美術館
熊本市在住在勤出身の方が出品できる展覧会「第26回熊本市民美術展 熊本アートパレード」と年輩の方の作品が出品できる展覧会「第20回熊本市シルバー文化作品展」がやっていました。どちらも無料で見ることができてお得です。
前者は凄惨でした。テーマが「私の中の日本、世界の中の日本」だったのですが、だいたい半分くらいが「今の日本、このままでいいの?」みたいな問い掛け系でした。パッと見は綺麗なだけの絵でも、細部に目を向けると問題提起があったりして、心にグサグサ来ます。途中でMPが切れたので、シルバー展の方に行きましたが、癒やされますね。本気を出すことに恥ずかしさを覚えず、抵抗感がないのであろう「まだまだ若いもんには負けん」というようなストレートな上手さや、余裕があるのでちょっと可愛い感じを入れちゃったりするおちゃめさに癒やされました。
ラーメン赤組
熊本で食べたラーメンのベストは、ここです。
獣臭さと表現すれば良いのでしょうか、トンコツのストレートなにおいが鼻を打ち、お腹に響きます。ものすごい充実感を与えながら、しかしワンコイン以内で収まるというコストパフォーマンス。素晴らしいです。
桂花ラーメン本店
東京にも桂花はありますが、せっかく熊本に来たからには、本店を訪ねなければと思いました。
味わいとしては東京と一緒……かしら。臭みは少なく、観光客向けにカスタマイズされていました。
菅乃屋ホルモン
馬肉料理専門店の菅乃屋グループの中でも、特にホルモンに力を入れた菅乃屋ホルモンさん。
カウンターで店長にオススメの焼酎を教えてもらいながら飲み食いしました。地ビールを貰おうと思っていたのですが、いつもの癖でうっかり瓶ビールからの焼酎に行ってしまいました……。
熊本名物の中では、一文字ぐるぐるを初めて食べましたが、これは美味しいですね。
感
続けて焼酎に力を入れている居酒屋の感さん。
もうビールには戻れないので、ここでも店長にオススメの焼酎を教えてもらいながら飲んでいきます。締めに太平燕を頼んだのですが、海鮮豊富……と言うか、春雨よりも海鮮が多いくらいで、絶品過ぎました。太平燕のためだけに、ここに来ても良いくらいです。後、1人客専用のメニューがあって「分かってらっしゃる!」という感じでした。
菅乃屋ホルモンさんでも感じましたけれど、女性の店員さんが素敵ですね。火の国だからでしょうか、ハートが熱いです。大阪とは、また異なるフレンドリーさでした。後、語尾の「けん」が可愛らしいです。
ヴェルデ
これは阿蘇くまもと空港の中にあったレストランで食べた太平燕ですね。
感で食べた太平燕が忘れられなかったので、最後にもう一回、食べようと思ったら、あまりの違いに愕然としました。感で食べた太平燕は、海鮮たっぷりで、スープも美味しく、完璧でしたが、ここの太平燕は野菜の量ばかりが多く、にんともかんとも……。
あるいは、これが一般的な太平燕で、感の太平燕が別格の美味さだったのかもしれません。要検討です。
うまか軒
熊本での最後の食事が、あの太平燕では駄目だと思い、さらに空港の熊本ラーメンも試すことに。
入った後に「空港のごはん屋さんに期待できるのか?」と不安になりましたが、杞憂でした。赤組には届きませんが、熊本ラーメンの味わいは確かにありました。良かった良かった。
終わりに
と言うわけで、おまけの方が長くなった感がありますが、以上です。
次に熊本に行くときは、水前寺にも行きたいですね。