東京都立図書館で開催されていた、よだかのレコードさんの周遊型の謎解き『Live-Rally -運命をつなぐ物語-』の感想です。ネタバレには配慮していますが、気になる方は回れ右推奨です。
概要
謎解きイベント「Live-Rally(ライブラリー)」は、図書館を舞台に繰り広げられる物語を、参加者自身が館内に隠された様々な暗号やパズルを解き明かしながら進めていく、体験型のイベントです。
約202万冊の蔵書、本棚に隠された秘密、記号が導く本の在り処…。東京都立中央図書館でしか体験できない謎を用意して皆さまをお待ちしております。
1日限定の事前申込み制イベントと、自由参加型のイベントの2種類がございます。同様のストーリーですが、一部の謎の仕様や演出に違いがあります。
http://www.library.metro.tokyo.jp/tabid/3062/Default.aspx
感想
傑作です。
2018年周遊ベストです。
これは、公演で参加したかったです。
さて、冒頭にも記載した通り、秋山が参加したのは4人1組で挑戦する公演型ではなく、自由参加できる周遊型の方です。大好きなよだかのレコードさんによる謎制作ではありますが、
・参加費無料であること
・ストーリーが公開されていないこと
以上2点から、期待度は低かったです。
公演型における、
休館日の図書館を舞台に、制限時間内に謎を解き明かしていただきます。普段は入れない地下書庫にも謎が潜んでいます。
は、面白いなと感じましたが、周遊型では入ることができないでしょうから、見送ろうかなと考えていました。
でも、やっぱり無料ですし、せっかくだからと終わってしまう前に、仕事帰りにふらっと参加してきました。
傑作でした。
信じられません。
こんなレベルの謎解きを、無料で提供して良いものなのでしょうか。
東京都立図書館は、いったいどれだけの金額を負担したのでしょうか。担当者に深い感謝を抱きます。
さて……、もう何から説明すればいいのやら。
これはですね。
ストーリーが公開されていないことが、ほんとうに悔やまれます。
すごいんですよ。
上述の通り、元々、期待していなかったことに加え、序盤は図書館内を歩き回って、パネルを見たり、ポスターを見たり、本を探したりするだけなので、正直、退屈でした。
いくつかの小謎は、慣れているひとには瞬殺でも、そうでないひとには難しく、その前にひとが溜まっていたりしました。
様子が変わってきたのは、中盤を過ぎたくらいからでしょうか。
「えっ……? えっ……?」
小謎のなかに違和感があったと思いきや、急に読み物が与えられて、情報量が激増しました。
そして終盤、各所にばらまかれていたピースとピースが、1枚の絵を作ったと思いきや、なにもかもが1本の線でつながり、信じられないくらいに美しい場所に着地しました。
秋山のテンション的には、
「え? あっ、なるほど、そういうこと?」
「もしかして? うそ、ほんとに?」
「あ……あっ、あーっ!!」
最終解答に終わった瞬間。秋山を包んでいたのは、衝撃的なまでのやり遂げた感と、壮大なストーリーを読み終えたときの感動でした。
ただ、現実には、浸っていたのは一瞬で、
「他のプレイヤに迷惑だから、早く移動しよう」
と、そそくさと移動しました。
借りていたバインダーと鉛筆を、受付に返却して時計を確認したところ、遊び始めてから55分ほどでした。
公演型と周遊型と、どの程度の違いがあるかは分かりませんが、1時間以内になんとかクリアできて良かったです。
運にも恵まれてスピーディに解けましたが、分量はそこそこでしたし、難易度もそれなりだったので、解けるひとなら45分くらい、解けないひとだと2~3時間かかってもおかしくないと感じました。
残念ながら、もう期間も終わってしまいましたが、再演される機会があれば、絶対に参加すべきです。