こげこげ堂本舗さんのゲームマーケット2017秋の新作『ボジョレーティング』を遊びました。
3人から5人で遊べるカードゲームです。
ワイン愛好家の方も、そうでない方もご存知、その年に収穫された新酒のワイン「ボジョレー・ヌーヴォー」日本でも解禁日になるとニュースになりますね。
ワインは熟成させればさせるほど味わい深くなっていくので、ボジョレー・ヌーヴォーはそんなに美味しいわけではないのですが、若いからこそすっきり飲める気軽なワインとして、秋山は、そんなに嫌いではありません。ちょっとお祭りに乗せられてしまっている気はしますけどね。
ボジョレー・ヌーヴォーと言えば、よく話題に挙がるのは、独自のキャッチフレーズ。
2001年「ここ10年で最高」
2002年「過去10年で最高と言われた01年を上回る出来栄え」2003年「100年に1度の出来、近年にない良い出来」
この3年間を見るだけで、インフレが激しいどころではないというのが実感できますね。
さらに、
2009年「50年に1度の出来栄え」
2010年「2009年と同等の出来」
2011年「2009年より果実味に富んだリッチなワイン」
2012年「ボジョレー史上最悪の不作」
2009年をやたら持ち上げたと思いきや、唐突に落としてきて、返って気にさせる作戦とか、もう意味が分かりません。
ちなみにこの後は、
2014年「2009年の50年に一度のできを超える味わい」
2015年「今世紀で最高の出来」
こんな感じで、また面白いことになっています。
そんなわけで、インフレを続けるボジョレー・ヌーヴォーのキャッチフレーズが、果たしてどこへ向かうのかは、ボジョレー好きな方もそうでない方も興味しんしんかと思いますが、このゲーム『ボジョレーティング』は、まさにそのキャッチフレーズに焦点を当てたゲームです。
プレイヤは酸いも甘いも味わうボジョレー・ヌーヴォーの愛好家。
ゲームは計15ターン。15年の時をかけ、年ごとに品質が上下するボジョレー・ヌーヴォーを追いかけ、15本のうちの3本を購入し、品質の良さと悪さの差を競い合います。
ゲームの着眼点は素晴らしいものです。
誰もが気になっていたところが、見事、ルールに落とし込まれています。
しかし、惜しむらくは完成度でしょうか。まず、15枚のカードを並べるのに、そこそこのサイズのテーブルが求められますし、たとえば「過去10年の最高+2の品質」みたいなカードですと、だいぶさかのぼってレーティングする必要があるため、目安がないと、なかなか正しい場所に配置ができません。
乱雑に置いたりすると、最後に順位を決める際に齟齬がでますし、ちょっとプレイングに難があるかなー、という印象です。
もう少しカードを小さくしたり、たとえばマス目が書かれたボードが用意されていれば、これらの問題は解決されるので、残念な限りです。
ただ、この部分に目をつむりさえすれば、楽しいゲームであることには間違いないので、ボジョレー好きはもちろん、ワインは飲まないけれど、毎年のキャッチフレーズは楽しみにしているひとにとっては良いゲームでしょう。
定規が欲しくなるよね
そうだねえ
ボジョレー・ヌーヴォーのキャッチフレーズって面白いよね。実際に使われた言葉なのかなあ
あ、それはどうなんだろう。ゲーム的には、オリジナルも含んでそうだけれど、もしかしたら公式のキャッチフレーズだけで構成されているのかも。今度、聞いてみよう!