雲上ブログ〜謎ときどきボドゲ〜

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国境なき医師団と命を救う『南スーダン救出作戦~答えは変えられる~』の感想

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 国境なき医師団とタカラッシュのコラボ謎解き『南スーダン救出作戦~答えは変えられる~』に参加しました。
 非常に素晴らしい公演だったので、少し内容を紹介させていただきます。尚、謎に関するネタバレには配慮していますが、気になる方は回れ右推奨です。

概要

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 基本的にコラボ謎解きというのは、マーケティング活動の一環だと考えています。
 コンテンツの露出度を上げ、今までとは異なる層に届け、さらに拡販するためにコラボレーションがあると捉えています。
 その点、今回の公演は、いわゆる商業的なものではなく、国境なき医師団が、その活動を広く知らしめるために行ったものとなります。参加費が無料であること、会場が国境なき医師団日本事務局のオフィスや、早稲田、上智、関西学院、立命館などの大学の教室であることからも、そういった背景が窺えます。

形態

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 4人1チームの、ホール型のリアル謎解きゲームです。
 秋山は抽選に受かった段階で、4名ですとお伝えして、4人を集めたうえで参加しましたが、3名以下の参加者に関しては4人チームになるよう、その場でスタッフの方が調整していた様子です。
 通常の謎解きですと、さまざまな謎や暗号を解き明かし、最終的に脱出成功するか失敗するかですが、今回はミッション達成型となり、発生する様々なミッションを達成することで、「希望の種」というポイントを集めようというスタイルでした。

難易度

 難易度的には易しくはありませんでしたが、様々な救済策が設けられていて、誰でもしぜんと楽しめる仕組みになっていました。
 子どもの参加者も多くいましたが、楽しめたのではないでしょうか。
 秋山が参加した回は、全10チームでしたが、その10チームで希望の種を253集めました。上位3チームは、3位から40点、41点、51点となっており、なにを隠そう秋山のチームが51点でした。いぇい!
 と言っても、実は手放しに喜べはしない感じで、その理由は、したの感想に書きたいと思います。

感想

 非常に感動的な公演でした
 この公演を、どのように表現すれば良いかよく分からないのですが、誤解を恐れず言い切ってしまうなら、遊んで学べる公演でしょうか
 先にストーリーを紹介させてください。

世界で一番新しい国、南スーダン。


人道危機が広がり、約200万人の人々が避難民となった。
アナタはここに国境なき医師団のスタッフとして派遣された。


その使命は、数日前の戦闘によって大きく破壊された北東部において、被害状況を調査し、
病院や国内避難民キャンプで医療援助をして、一人でも多くの命を救うこと。


なお、現地は依然として非常に危険な状況にある。
細心の注意を払ってミッションにあたること。

http://www.takarush.jp/promo/msf/

 ゲームの舞台は南スーダン。プレイヤは、国境なき医師団の一員となり、避難民を探したり、救出したりします。ゲーム仕立てにしてあるので、実際に出てくる謎は、いつもの小謎やパズルなのですが、そこに至るまでの過程や背景は、紛争が続いている南スーダンというリアルな事情で、けっこう過酷なんですよね。
 たとえば住んでいた家が豪雨で流されてしまい、避難用のバスに乗り込みたいのですが、全員分のチケットを購入することができず、泣く泣く子どもを1人、置いていかなければならない。そんな、究極の選択を突き付けられた難民たちを救いに行くのです。それは、謎を解くのにも前のめりになります。
 限られた時間のなかで、ひとりでも多くの命を救おう、少しでも自分にできることにしよう。そう思って1時間、走り抜けた結果、51の希望の種を貰いました。
 ゲーム終了後、1位として表彰され嬉しく思いましたが、同時に感じたのは、このゲームでいくら高成績を出せたとしても、現実には難民を1人たりとも救えていないということです。今も、彼らはかわいた喉をうるおすために、やむなく泥水を飲んでいるのです

自分にできること

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 大きく3つあるようです。
 寄付をして、彼らの活動を金銭的に支援する。実際にスタッフとして現地に趣き、貢献する。ボランティアとして、様々な活動に携わる。
 自分になにが出来るのか? そう考えつつ、とりあえずこの日は募金箱にお金を入れさせていただいて、イベントを企画してくださった感謝の意を伝えることにしました。
 写真は、国境なき医師団の心理療法士が描いたイラストを、バッグにしたもの。機会があればこれを持ち歩き、国境なき医師団や南スーダンの現状、答えを変えるための活動について広めていければと思います。

一緒に遊んだぺこらさんのコメント

事前に告知動画を観るように言われていたんだけど、当日まで観るのを忘れてたの。うっかりね。言われて、観て、良かった!

そうね、あの「答えは変えられる」動画は、けっこう考えさせられるよね

公演のなかでも、実際に起こった事件や事故が取り上げられていて、リアルだった! まさに、リアルスーダンゲームだったよ!

なんで、ちょっとドヤ顔なの?

ドヤドヤしてないよ!!

終わりに

 今、振り返っても少し涙ぐんでしまうくらい良い公演でした
 残念ながら、この公演は抽選制になり、3次募集まで完了、全公演、定員に達してしまっており、今からの参加はできません。
 いずれ、もし再演することがあれば、謎解き好きもそうでない方も、是非、参加を検討いただきたい所存です。