雲上四季〜謎ときどきボドゲ〜

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ダークナイト・トリロジー1作目『バットマン・ビギンズ』の感想(ネタバレあり)


 クリストファー・ノーラン監督による、DCコミックスの人気ヒーローであるバットマンのリブート作品『バットマン・ビギンズ』を観ました。ダークナイト・トリロジー(3部作)の1作目に位置する作品で、前々から観たいと思っていた作品です。
 ネタバレありで感想を書きます。

アメコミ実写化のはしり?

 バットマン、陰のあるヒーロー像でしたね。性格が後ろ向きと言うか、人間が好きだけど嫌いみたいな。幼少期に両親を亡くしたことにより、承認欲求がだいぶ強いキャラクタだなと感じました
 そして、デタラメに金持ちですよね。ここまでむやみやたらに金を持っていて、そして散財していいの? みたいな。
 自社で兵器を開発したり、一度は会社を追われそうになったり、マーベルのアイアンマンに近しいところがあるなと思いましたが、『バットマン・ビギンズ』が2005年の作品であるのに対し、『アイアンマン』は2008年の作品で、ぜんぜんこちらの方が先でした
『アベンジャーズ』以降、アメコミを実写化したヒーロー物を趣味とすることが一般的になった気がしていて、その先駆けは『アイアンマン』と思っていましたが、元を辿れば『バットマン・ビギンズ』なのかもしれません。

グランド・イリュージョンとキャストが重なっている

 アルフレッド・ペニーワース役のマイケル・ケインや、ルーシャス・フォックス役のモーガン・フリーマンなど、少し前に観た『グランド・イリュージョン』と同じキャストが多いなと感じました。
『グランド・イリュージョン』でも渋い老人役でしたが、この『バットマン・ビギンズ』でも渋さが炸裂していて、特に老執事を演じるマイケル・ケインは、ほんとうにグッと来ますね。コーヒーを淹れたり、主の世話をしたりするファッション執事ではなく、もっと本質的にこの家系に寄り添い、主の行く末を案じている深いレベルの愛情を感じました

意外にリアリズムが追求されている

 秘境で忍者の修行を受けたり、フォックスが開発したバットマンスーツに身を包んだり、何故、強いのか? という問い掛けに対する解答が、かなりリアルに寄っていると感じました。
 この描写は、2005年当時、ほんとうに新しかったのではないかと思います。
 これ以前のヒーローは、きっかけはそれぞれあるものの最初からヒーローであり、その超人的な能力や説明なく備わっていたものではないでしょうか。
 ちゃんとした説明を用意して、ブルース・ウェインと同じくらいに努力して、同じくらい金を持っていれば、ちゃんとバットマンになれるんだ! という強い説得力を覚えました

バトルシーンは長めで飽きる

 いわゆるバトルシーンは、かなり長く感じました。
 激しい肉弾戦は、最初こそ興奮しますが、ある程度、殴り飛ばして、これで諦めただろうと思っても、まだまだ起き上がっては再びバトルが繰り広げられたりするので、途中からはちょっと辟易しました。
 2013年公開なので8年後の作品ですが、『スーパーマン』のリブート作である『マン・オブ・スティール』を観たときも、ラスト30分、延々とバトルが続いたんですよね。もしかしたら、バトルが長いのはDCの特色なのかもしれません

終わりに

 総じて面白く観ることができました。
 DCエクステンデッド・ユニバースには含まれませんが、その先駆けになった作品だとは思うので、残り2作も近いうちに観ようと思っています。